京成杯
レース展望

以前はクラシックと関わり薄いレースだったが、99年に距離が2000Mに変更されると様相が一変。キングカメハメハ、アドマイヤジャパン、シックスセンス、サンツェペリンはクラシックで活躍した。過去10年で1番人気は[4-1-1-4]で5連対だが、最近6年は[3-1-1-1]と堅実。2番人気は[3-3-0-4]で6連対、3番人気は[2-1-2-5]で3連対。3番人気以内の関西馬は[6-3-2-3]で複勝率78.6%と堅実連対馬20頭のうち19頭が5番人気以内。01年以降は5番人気以内で決着している。そのため馬連は10倍前後とほとんど荒れない。距離変更後の連対馬18頭のうち12頭に芝2000Mの経験があった。経験のない馬は芝1600M以上で圧勝または重賞連対が必要。

マイネルチャールズはホープフルSで外から捲くってきたブラックシェルとの叩き合いを制した。ブラックシェルは次走福寿草特別でインパクトのあるレースで楽勝している。葉牡丹賞は直線で前が壁になって追い出しが遅れる不利があって2着に敗れたが、最後はしぶとく伸びてきた。中山芝2000mで2戦してオープンを勝っているのは大きな強み。追ってしぶとい馬だが、課題があるとすればスローペースしか経験していないところか。全姉にホープフルSとフラワーCを勝ち、中山金杯2着のマイネヌーヴェル。この一族は、適度に荒れて時計の掛かる中山の馬場が合っている。松岡騎手は昨年サンツェペリンで制しており、今年は2連覇が懸かる。

リトルアマポーラは阪神芝1600mの新馬、500万条件を2連勝。500万条件は重馬場だったが、中団からメンバー最速の34.3秒で楽々と突き抜けた。レースのラスト3Fは11.2-12.2-12.2秒でラスト2Fが持続ラップで、リトルアマポーラの上がり3F34.3秒はこの日の芝戦の最速タイム。相馬眼的に相当な能力を秘めている。2着のミッキーチアフルは先週のシンザン記念で0.5秒差の5着に善戦した。今回は長距離輸送、初めての中山、距離2000m、牡馬相手の重賞と条件はかなり厳しくなるが、陣営は敢えてここにぶつけてきたのはなぜか。勝てば1986年のダイナフェアリー以来、22年ぶりの牝馬による京成杯制覇となる。今年のクラシックも牝馬か。

ステルスソニックは有馬記念の日に中山芝2000mの新馬戦を後方から捲くり切って5馬身差で圧勝した。蛯名騎手&国枝厩舎は有馬記念を勝ったマツリダゴッホと同じコンビ。有馬記念は外を回った馬が不発に終わったが、その前のレースでステルスソニックとブラックシェルが外を捲くって好走したことで外が伸びる馬場と各騎手は勘違いしたのではないか。メイショウサムソンの武豊騎手は内にこだわっていなかった。逆に言うと外を捲くって好走したステルスソニックとブラックシェルは能力がある。ステルスソニックの勝ちタイムは2分6秒3と遅いため、今回大幅に時計を詰める必要がある。相馬眼的に大物感十分。良馬場で能力が明らかになる。

新馬、寒竹賞を連勝したアイティトップ、百日草特別の勝ち馬ショウナンアクロス、エリカ賞でハナ差の2着が光ランチボックス、中山芝2000mの未勝利戦を逃げて5馬身差で圧勝したマイネルファルケ、ホープフルS3着のドットコムあたりが人気面で続きそう。アイティトップは寒竹賞で後方2番手からメンバー最速の35.5秒で大外から一気に突き抜けた。まだ幼い面はあるが、いい脚を長く使える。スタミナもあるので激しいレースになると持ち味を生かせそうだ。これまで重賞で[0-0-0-3]の丹内騎手がどう乗るかがポイント。惚れ込んだ馬で結果を出すか。3歳戦の基本は相馬眼。重賞を勝つ能力のある馬を狙う。馬場のマッチングも重視したい。

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