日経新春杯
レース展望

過去10年で1番人気は[2-1-1-6]で3連対のみ。前走3着以内は[2-1-1-2]だが、前走4着以下は[0-0-0-4]と不振。前走G1で4着以下に敗れた馬は危険。2番人気は[3-2-0-5]で5連対、3番人気は[1-1-3-5]で2連対。馬連は10倍以下は1回しかなく、20〜60倍台の中穴が6回と多い。ハンデ戦で荒れている。52キロ以下の軽量馬は[0-1-4-28]で1連対のみ。01年以降の連対馬は全て54キロ以上で、現在54キロが5年連続連対中。トップハンデは[3-1-1-11]で連対した4頭のうち3頭が58キロ以上。56〜57キロのトップハンデは[1-0-1-5]と不振。京都外回りの適性があり、末脚が切れる馬に注目したい。

アドマイヤジュピタは昨年夏に復帰して1、2、1、1着。AR共和国杯は好位から押し切る正攻法の競馬で重賞初制覇。2着のトウカイトリックより3.5キロ軽い54キロが有利だったが、1000万条件を勝った直後に初めて重賞に出走して勝ったのだから大したもの。3歳時はオープンで好走しクラシックを目指していた馬。潜在能力が高いのだろう。2走前の鳴滝特別(京都芝2200m)では2番手からメンバー最速の33.6秒で上がり5馬身差で圧勝したように京都外回りコースの適性もある。今回は前走から3キロ増の57キロになるが、斤量自体はこなせる。京都金杯、シンザン記念を勝った岩田騎手が騎乗するのは魅力。

オースミグラスワンは荒川厩舎に転厩して3戦目。一昨年の新潟大賞典を勝ってから[0-0-1-9]と不振だが、前走の鳴尾記念では後方からメンバー最速の33.4秒で0.1秒差の5着に突っ込んだ。2着エイシンデピュティは京都金杯1着、3着アドマイヤフジは中山金杯1着、3着(同着)アドマイヤオーラは京都金杯2着と接戦した馬が次走重賞で好走している点は見逃せない。一時期不振に陥ったときは、前向きさがなく馬が自分で走るのを止めていたが、前走はそういう面を見せず、馬体、気配も良くなっていた。新潟大賞典までは[5-4-1-1]と堅実に走っていた馬。完全復調すれば、G2でもやれる力はある。

トウカイエリートは昨年の2着馬。天皇賞(春)では後方からしぶとく伸びて勝ち馬と0.4秒差の6着に善戦した。前走のアンドロメダSは後方からメンバー2位の35.1秒で追い込んでクビ差の2着。高齢馬だが、パフォーマンスは維持できている。松元省調教師は今年2月に勇退することが決まっている。トウカイエリートは松元省調教師が管理したトウカイテイオーの半弟。アドマイヤムナークはステイヤーズSと万葉Sで3着に善戦してきた。万葉Sで見せたメンバー最速の33.9秒の切れ味は目立った。今回は叩き3戦目で[3-1-1-2]と得意な京都芝2400m。このコースでアンカツが騎乗すると[3-0-1-0]。最後のひと伸びが怖い。

昨年の3着馬で武豊騎乗のダークメッセージ、ステイヤーズSを勝ったマキハタサイボーグ、昨年の勝ち馬で今回は川田騎手が騎乗するトウカイワイルドあたりが人気面で続きそう。ダークメッセージは昨秋から不振に陥ってパドックでも冴えなかったが、万葉Sでようやくこの馬らしい走りを見せた。距離とコースは合うので、武豊騎手がどう持ってくるか。マキハタサイボーグは京都芝2400m[3-1-0-4]の得意コース。切れる脚はないが、スタミナがあり上がりの掛かる地力勝負に強いタイプ。そういう展開に持ち込めれば。トウカイワイルドは前2走が不甲斐ない内容だっただけにひと息入れてどこまで立ち直ってくるかが鍵。

京都は今週もBコースで行われる。先週は馬場の内側が荒れて外差しが決まっていたが、流れが緩んだレースでは前に行った馬が残っており、展開に左右される面がある。流れが緩むようなら前に行ける馬に注意したい。まずは土曜の競馬で馬場傾向を掴みたいところ。京都芝2400mの適性、馬場とのマッチング、展開、ハンデ、鞍上などを総合的に判断して最終決断を下したい。

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