京都牝馬S
レース展望

古馬牝馬重賞の第一弾。過去10年で1番人気は[2-0-2-6]で2連対。勝ったのは00年のスティンガーと昨年のディアラデノビア。単勝2.1倍以上は[0-0-2-5]で断然人気馬以外は不振。1番人気の武豊騎手は[0-0-1-4]で連対がない。2番人気は[1-3-2-4]で4連対、3番人気は[1-1-1-7]で2連対。馬連は20〜30倍台4回、60〜70倍台3回と中穴決着が多い。京都外回りの長い直線で差し追い込みが決まりそうだが、逃げ4連対、先行10連対と前に行った馬が残るケースが目立つ。過去10年は道中5番手以内につけた馬が必ず連対している。穴で逃げ先行馬の激走に注意したい。

ブルーメンブラットは昨年秋に本格化して白秋S1着、オーロC1着、阪神カップ3着。阪神カップでは後方からメンバー最速の34.0秒で追い込んで2着のジョリーダンスにクビ差まで迫った。いつもより位置取りが後ろになったことが応えたが、メンバーが揃った牡馬相手のG2で3着なら上々。これまで重賞は[0-0-2-3]で3着止まりだが、今回は牝馬限定戦で阪神カップよりメンバーは楽になる。冬場は安定して走るタイプ。外傷でひと息入れたが、仕上がりが良ければば勝ち負けになりそうだ。渋った馬場は[3-1-1-0]と得意にしており、雨で馬場が渋ると有利になる。鞍上は前走に続きルメール。

アドマイヤキッスは一昨年の愛知杯以降勝っておらず、昨年は7戦のうち6戦が3〜5着で善戦止まりだった。牡馬が相手でも善戦するが、牝馬同士でも勝ち切れない。これまで牝馬限定G1は[0-1-0-5]に対し、牝馬限定G2、3は[3-0-2-1]で全て4着以内と崩れていない。今回はローブデコルテが58キロ、コスモマーベラスが57キロに対し、56キロで出走できるのは有利。京都外回りの長い直線で切れ負けの懸念があるが、今の荒れた馬場で極端な上がり勝負でなければカバーできるかもしれない。鞍上は前走の愛知杯に続き、2度目となるアンカツ。手の内に入れているようだと怖い。

アンブロワーズは昨年平田厩舎に転厩して馬体が大きく増えてから[2-3-0-3]で牡馬を相手に堅実に走っている。前走のファイナルSはオープン特別としてはメンバーが揃っていたが、後方からメンバー最速の34.7秒で大外一気を決めた。今回は3キロ増の56キロになるが、牝馬同士なら問題ない。ただし京都芝[0-1-0-2]に対し、阪神芝[2-2-0-1]で阪神の方が得意。カタマチボタンは昨年の桜花賞3着馬。芝1600mは[2-2-3-1]で休み明けの富士S以外は崩れていない。ターコイズSはコスモマーベラスとザレマに負けたが、斤量は有利になる。桜花賞で騎乗した藤田騎手が持ってくるか。先行力がある。

前2走ターコイズS1着、ディセンバーS3着のコスモマーベラス、昨年のオークス馬ローブデコルテ、一昨年の桜花賞馬キストゥヘヴン、ターコイズS2着のザレマあたりが人気面で続きそう。コスモマーベラスはアドマイヤキッスに4戦4敗(同斤)だが、今回は1キロ重い57キロを背負うのは不利。ただしこれが人気の盲点になる可能性もある。ローブデコルテはアメリカンオークスで肺出血を発症した後、秋華賞10着、エリザベス女王杯11着と不振。今回は58キロを背負うが、どこまで復調したか。キストゥヘヴンは桜花賞を勝った後、[0-0-0-11]。前走は不可解な負け方だった。有力馬に死角があれば上がり馬の台頭がある。調子と馬場のマッチングを重視したい。

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