共同通信杯
レース展望
過去10年でエルコンドルパサー、イーグルカフェ、ジャングルポケット、アドマイヤムーンなどのG1馬を出している出世レース。今年もクラシックを占う上で重要なレースになる。過去10年で1番人気は[5-2-0-3]で7連対。重賞で連対のある馬は[4-2-0-0]で連対率100%。2番人気は[1-1-1-7]で2連対、3番人気は[1-1-2-6]で3連対。馬連は10倍台までが7回と堅く収まることが多いが、メンバーのレベルが低いと荒れる。東京芝1800Mで行われた8年の連対馬16頭のうち12頭に前2走で重賞4着以内またはオープン3着以内があった。東京芝1800mは紛れが少なく実力馬に有利なコース。重賞、オープンでの実績を重視したい。
サダムイダテンは新馬戦を3馬身差で圧勝した後のラジオNIKKEI杯2歳Sで最後方から追い込んで2着に入った。雨による馬場悪化、出遅れて最後方の位置取り、前半5F64.5秒のスローペースで前が残る展開と最悪のレースになったが、大外からメンバー最速の34.7秒で唸るように伸びきた。直線では致命的な位置取りだったが、クビ差まで追い上げたのだから凄い。相馬眼的に評価できる馬で能力は相当。ラジオNIKKEI杯2歳Sの前は腰を捻って調教を休むアクシンデントがあったが、今回は順調に乗り込んで確実に調子を上げている。直線の長い東京でどれくらい弾けるのか楽しみだ。
サブジェクトはラジオNIKKEI杯2歳Sで重賞初制覇。スローペースで前に行った馬に有利な展開で3番手につけたことが有利に働いたが、最後までしぶとく伸びて後続を完封。新馬戦では直線一気を決めたが、陣営は前に行って粘り込むタイプとみていたようでペリエ騎手に前に行く指示を出したようだ。それが上手く嵌った形だが、札幌2歳Sで0.1秒差の2着、萩Sで0.1秒差の4着と重賞オープンで実績があった。朝日杯FSは全くレースをしていないため度外視できる。今回は高速馬場で切れ味勝負に対応できるかどうかが課題。前走騎乗したペリエ騎手が騎乗するのは魅力。
スマートファルコンはジュニアCで後方2番手から大外一気を決めた。2着はオーロマイスター。前半3F33.7秒のハイペースが見方したが、メンバー最速の上がり34.4秒は2位を1.1秒上回ったのだから凄い。いかにも横山典騎手に合いそうなタイプ。直線の長い東京でどこまで切れる脚を使えるか。ホッカイカンティは中京2歳Sを2番手から抜け出して快勝。勝ちタイム1分47秒7はレコード勝ちしたメイショウサムソンに0.2秒差、昨年のダイワスカーレットを0.1秒上回る。京王杯2歳Sは6着に敗れたが、渋った馬場が影響したか。良馬場で新馬戦で見せた末脚を繰り出せればこのメンバーでも面白い。馬体が絞れているかが鍵。
若竹賞の勝ち馬ショウナンアルバ、重賞で上位争いしているタケミカヅチ、全日本2歳優駿の勝ち馬イイデケンシン、中京2歳S2着のノットアローン、百日草特別を好タイム勝ちしたショウナンアクロス、ひいらぎ賞の勝ち馬レオマイスターあたりが人気面で続きそう。ショウナンアルバは[2-1-0-0]でまだ底を見せていない。先行力があり、芝1800mは守備範囲。新潟の未勝利戦では好位から切れる脚を使って楽勝している。タケミカヅチは追い込み一辺倒だが、スローペースの方がいい脚を使えるタイプ。デイリー杯2歳Sの後に疝痛を発症したが、そろそろ調子を上げてくるか。スムーズな競馬で全馬が力を出し切るレースを期待したい。
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