シルクロードS
レース展望

高松宮記念の前哨戦。過去10年で1番人気は[3-0-3-4]で3連対。4歳馬は[0-0-3-3]で連対なく不振。G1馬も不振に終わっており過信禁物。5歳以上は[3-0-0-1]で59.5キロのG1馬以外は勝っている。2番人気は[1-4-0-5]で5連対、3番人気は[0-2-0-8]で2連対。ハンデ戦になった02年以降は6番人気以下の人気薄が必ず連対している。馬連は10倍以下は1回のみ。50倍以上が2回、万馬券が1回と波乱が多く、02年以降は全て20倍以上。53キロ以下の軽量馬は[1-0-2-29]でほとんど狙えない。最近5年の連対馬10頭のうち8頭が54〜56キロ。ある程度斤量を背負った馬に注目。

アストンマーチャンはスプリンターズSの勝ち馬。前半3F33.7秒のハイペースで飛ばして逃げ切った。ラスト3F11.1-12.0-13.2秒で最後は失速したが、不良馬場で内ラチ沿いを回ってタイムトライアルレースに持ち込んだことが功を奏した。続くスワンSはファンタジーSを楽勝したコースだったが、逃げて直線で失速し14着に終わった。2キロ増の55キロと乗り込みが少なかったことが影響したにしても不甲斐ない負け方。心身ともに完全にスプリンターになったのか。今回は立て直したが、斤量はさらに1キロ重い56キロ。本番前のレースだが、陣営は武豊騎手を乗せてきた。相馬眼的に評価できる馬。勝負気配は如何ほどか。

アイルラヴァゲインは昨年のオーシャンSの勝ち馬。芝1200mは[3-0-4-3]で勝ち星は全て中山コース。スプリンターズSでは1枠1番からロスなく立ち回って0.2秒差の3着に入った。京都芝1200mは06年の淀短距離S3着(不良)、シルクロードSで0.1秒差3着がある。休み明けで仕上がりが鍵だが、このメンバーなら地力は見劣らない。ペールギュントは芝1200m[1-2-0-2]で高松宮記念と京阪杯で2着がある。京都芝は[3-1-1-5]と得意にしており、京阪杯では中団からしぶとく伸びてサンアディユに半馬身差まで迫った。ハンデは57.5キロだが、斤量はこなすタイプ。京阪杯で騎乗したルメール騎手でもうひと押しがあれば。

淀短距離Sの勝ち馬ファイングレイン、同2着馬クールシャローン、同3着馬ステキシンスケクン、昨年夏の芝1200m重賞で活躍したアグネスラズベリあたりが人気面で続きそう。ファイングレインは新馬戦以来となった芝1200mの淀短距離Sで内から捌いて差し切り勝ち。上がり3Fはメンバー最速の33.4秒。これまで切れる脚を使ったことがなく、勝ち切れないレースが続いていた馬が芝1200mで一変した。今回は斤量が1キロ増えて56キロになるが、前走のような脚が使えれば面白い。ハンデ戦は実力より斤量が軽い馬が激走することが多い。京都は馬場が荒れているため、馬場のマッチングを重視したい。

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