京都記念
レース展望
今年で第101回を迎える伝統の一戦。天皇賞(春)を目指す馬が始動することが多く、重賞実績のある実力馬が揃いレベルが高い。過去10年で1番人気は[5-1-1-3]で6連対。前走重賞連対馬は[4-1-0-0]で連対率100%に対し、重賞3着以下&重賞以外は[1-0-1-3]で連対率20%。2番人気は[2-3-1-4]で5連対、3番人気は[1-1-3-5]で2連対。連対馬20頭のうち15頭が4番人気以内で馬連は6回が10倍台までに収まっている。別定戦で実力馬が揃うと波乱は少ないが、1番人気が前走重賞連対馬でないと荒れる傾向がある。京都外回りの重賞で実績のある馬が活躍している。
ウオッカは昨年のダービー馬。中団からメンバー最速の33.0秒で突き抜けたレースぶりはインパクトがあった。その後は勝ち切れないレースが続いているが、宝塚記念(8着)は初の古馬相手で稍重の馬場、秋華賞(3着)は休み明けで折り合いを重視して後方からの競馬、ジャパンC(4着)はエリザベス女王杯取り消し後で最後方からの競馬、有馬記念(11着)は内を回った馬が有利な馬場で大外枠と稍重の馬場。それなりに敗因はある。ジャパンCの走りから牡馬の一線級が相手でも問題ない。ドバイ遠征前にどこまで仕上げてくるか。斤量56キロは有利ではないが、エルフィンSで克服している。
ドリームパスポートは秋に復帰してジャパンC14着、有馬記念6着、AJCC5着。有馬記念は4コーナーで落馬寸前の不利があり、AJCCは転厩緒戦で馬体が10キロ増えていた。いつもより早めに動いたぶん最後に止まった感もある。今回は転厩2戦目で[2-3-0-0]と実績のある京都コース。以前の力を発揮できれば。アドマイヤオーラはダービーで骨折したが、秋に復帰して鳴尾記念3着、京都金杯2着。どちらも大外から33秒台の末脚を繰り出しているが、最後にひと伸びがなかった。弥生賞1着、ダービー3着の実績から距離2200mはこなせそう。アンカツは3戦連続の騎乗。今回はひと工夫がありそうだ。
アドマイヤフジは勝ち切れないレースが続いていたが、中山金杯で積極的なレースをして2年ぶりに勝利を挙げた。前に行った馬が有利な展開と力のいる中山の馬場がマッチしたが、叩き2戦目でデキも上向いていた。冬場は馬体が絞れなくても走るので注意。アドマイヤの近藤氏は今年重賞4勝。ダークメッセージは万葉S2着、日経新春杯2着と復調してきた。日経新春杯を勝ったアドマイヤモナークは先週のダイヤモンドSを制した。武豊騎手は今年22勝のうち15勝が新馬、未勝利戦。重賞&特別レースで1番人気になると[2-1-4-12]で連対率15.8%と驚きの数字。レースぶりに失望したファンは多そうだ。
AJCCで2着に入ったトウショウナイト、昨年の天皇賞(春)以来の出走になるアイポッパー、58キロを背負って万葉Sを勝ったトウカイトリック、昨年の日経新春杯2着のトウカイエリート、ペリエ騎手が騎乗するタイキマドレーヌあたりが人気面で続きそう。トウショウナイトは過去3年の京都記念2、6、3着で2度馬券に絡んでいる。完全に復調していれば注意したい。アイポッパーは休み明けでどこまで仕上がってくるか。トウカイトリックとトウカイエリートを管理する松元省調教師は2月で勇退する。どんな走りを見せてくれるか注目したい。タイキマドレーヌは[2-3-0-3]の京都巧者。長い距離の実績はないが、ペリエが騎乗するところが不気味。
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