オーシャンS
レース展望

高松宮記念の前哨戦。06年にオープン特別からG3に昇格した。オープン特別時代を含む過去8年で1番人気は[3-2-2-1]で5連対。前走重賞連対馬[0-0-2-0]に対し、前走重賞4着以下と前走重賞以外は[3-2-0-1]で連対率83%と堅実。2番人気は[0-1-1-6]で1連対、3番人気は[1-1-1-5]で2連対と不振。馬連は10倍以下はなく、70〜80倍台が3回、万馬券が1回と荒れている。06年は14-6番人気で馬連879倍、昨年は1-10番人気で43倍と荒れた。開催2週目で前が残りやすいが、雨で馬場が渋ると追い込み馬が突っ込んでくる傾向がある。中山芝1200mで勝ち星のある馬が活躍が目立つ。

サンアディユは昨年芝で本格化し、アイビスSD1着、セントウルS1着、スプリンターズS2着、京阪杯1着と重賞で結果を出してきた。前走の京阪杯は好スタートから2番手を進み、直線で早めに先頭に立ってそのまま押し切った。牝馬に57キロは酷量だが、正攻法の競馬で勝ったのだから強い。前半3F33.9秒、後半3F34.0秒。北九州記念のように前半が32秒台のハイペースでなければ確実にいい脚を使う。今年6歳になったが、音無調教師が大事に使ってきたためキャリアは17戦。まだパフォーマンスを引き上げる余地はある。休み明けは[4-0-0-1]。今回は内田博騎手が騎乗する。JRA移籍後、重賞初勝利となるか。

ドラゴンウェルズはセプテンバーSを勝ってオープン入りし、スワンS3着、阪神カップ16着。スワンSでは勝ったスーパーホーネットに0.1秒差。最後はフサイチリシャールとスーパーホーネットに挟まれて少し脚を余していた。この一戦で重賞で通用する目処は立った。阪神カップは惨敗したが、外枠スタートで気分良く行き過ぎたことが影響したようだ。武幸騎手がテン乗りだったことも微妙に影響したのだろう。今回は[3-1-0-3]と乗り慣れた藤田騎手に戻る。中山芝1200mはセプテンバーSで中団からメンバー最速の33.7秒で上がって勝っている。休み明けは[3-0-0-2]。サンアディユと同斤の56キロなら一気の重賞制覇もあり得る。

昨年の勝ち馬アイルラヴァゲイン、CBC賞1着、函館スプリントS3着、キーンランドS&京阪杯4着と芝1200m重賞で堅実に走っているブラックバースピン、CBC賞&アイビスSD2着が光るナカヤマパラダイス、シルクロードSで2着に激走したコパノフウジン、昨年のファルコンSの勝ち馬アドマイヤホクト、淀短距離Sでファイングレインの2着があるクールシャローンあたりが人気面で続きそう。アイルラヴァゲインは中山芝1200m[3-0-2-1]で昨年のスプリンターズSでは2着のサンアディユにクビ差の3着に好走している。前走のシルクロードSは15着に終わったが、芝で惨敗したのは初めて。今回は叩き2戦目で得意の中山芝1200m。果たして巻き返しはあるのだろうか。

穴で注目してみたいのは、プレミアムボックスとリキサンファイター。プレミアムボックスは以前から相馬眼的に評価してきた馬で前走山城Sを勝ちオープン入り。休み明けで馬体が12キロ増え、パドックではテンションが高かったが、レースでは行きっぷりが良く好位からメンバー3位の33.8秒で内から鋭く伸びて差し切った。芝1200mは[4-0-3-1]。中山芝1200では昨年の千葉日報杯を最後方からメンバー最速の33.6秒で差し切っている。中山の少し荒れた馬場がマッチしそうだ。リキサンファイターは中山芝1200mのハッピーエンドC、サンライズSを連勝しオープン入り。馬が走りに前向きで混戦に強いところに魅力がある。

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