フィリーズレビュー
レース展望

桜花賞トライアル。過去10年で1番人気は[5-2-1-2]で7連対。前走阪神JF3着以内は[3-0-0-0]でヤマカツリリー、ラインクラフト、アストンマーチャンが勝っている。2番人気は[1-1-2-6]で2連対、3番人気は[2-1-2-5]で3連対。馬連は10倍以下が3回、10倍台が3回と堅く収まることが多い。連対馬20頭のうち14頭が前走連対しており、最近2年の連対馬は全て前走連対。穴をあけた一昨年のユメノオーラは前走芝1400m、昨年のアマノチェリーランは前走ダ1400mを勝っていた。芝ダートを問わず1400mを勝ってきた馬に要注意。連対馬20頭のうち4頭にダートで圧勝経験。今年はダートで勝った馬が芝で激走するケースが目立つ。

エイムアットビップは[2-3-1-0]で複勝率100%。未勝利戦を6馬身差でレコード勝ち、ファンタジーS2着、阪神JF3着と能力の高さを感じさせる走りを見せている。阪神JFは持ち味のスピードを生かす競馬をすると陣営はコメントしていたが、中団に控えて差す競馬で3着。矢作厩舎は侮れない。ファンタジーSでは暴走気味に飛ばしたが、阪神JFでは馬込みで折り合っていた。最後は切れ負けしたが、脚質の幅を広げたことは大きい。今回はスピードを生かせる芝1400mだが、福永騎手はどう乗るのだろう。帰厩後に熱発して調教を休んだのが少し気になるところだが、どこまで仕上げくるか。

ミゼリコルデは札幌芝1800mの新馬戦で外が伸びない馬場で大外一気を決めた。このレースぶりから陣営はその後控えて差す競馬をさせたが、結果が出せず、迎えたのが雪でダートに変更されたこぶし賞。外枠スタートから4コーナーで先頭に立つと後続を一気に引き離し3馬身差で圧勝した。勝ちタイム1分24秒7は同日の1600万条件と同タイムだった。以前から相馬眼的に評価してきた馬だが、このパフォーマンスは半端ではない。心肺機能がズバ抜けているのだろう。ダートで走るのは間違いないが、芝で逃げて2着した時の走りから前に行けばこなせる。このメンバーでも激走がありそうだ。

エーソングフォーは阪神ダ1400mの未勝利戦を3馬身半差で楽勝した後、初芝のフェアリーSで4着に善戦した。前半3F32.9秒のハイペースで前崩れの展開になったが、唯一前に行った馬の中で掲示板を確保した。紅梅Sでは3番手から早めに抜け出して優勝。2着のエアパスカルは先週のチューリップ賞を制した。高速決着に課題はあるが、大きく崩れることはなさそうだ。ラベは紅梅Sは前が壁になって10着に終わったが、エルフィンSでは内を上手く立ち回ってポルトフィーノの2着。小柄な馬だが、4戦のうち3戦の上がりがメンバー最速と末脚は切れる。阪神芝1400mでは500万条件で大外一気を決めている。

ダートでキャリアを積んできたエイシンパンサー、阪神JF6着、エルフィンS3着のレジネッタ、前走ダ1400mの若菜賞を5馬身差で圧勝したベストオブミー、岩田騎乗のビーチアイドル、2戦2勝のペプチドルビーあたりが人気面で続きそう。エイシンパンサーは1400mでは[1-2-1-0]でこの距離が合う。陣営がダ1400mを使ってきたのはこのレースを意識してのこと。ファンタジーSではエイムアットビップに半馬身差の3着だった。レジネッタはアエローザの全妹。前2走は善戦止まりだが、3走前の500万条件で逃げたミゼリコルデに勝っているところが不気味。ベストオブミーは芝が課題だが、前走のパフォーマンスは高い。アンカツの一発に注意したい。

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