阪神牝馬S
レース展望

ヴィクトリアMの前哨戦として06年に時期と距離が変更された。06年は1番人気ラインクラフト、2番人気エアメサイアで馬連2.1倍の堅い決着。3着に8番人気のスナークスズランが入り、3連単は47.0倍。昨年は5番人気のジョリーダンスと3番人気のアグネスラズベリで馬連32.7倍の中穴決着。京都牝馬Sを圧勝し単勝1.4倍の1番人気に支持されたディアデラノビアは3着に敗れ、3連単は135.7倍。2番人気のアサヒライジングはハイペースで逃げて8着に沈んだ。重賞実績馬が強いレースだが、昨年オープン入りした直後のジョリーダンスが勝ったように勢いのある馬にもチャンスがある。今年は上位が強力な気はするが・・・。

ジョリーダンスは昨年の勝ち馬。ディアデラノビアを力で捻じ伏せる強い競馬だった。少しムラな面はあるが、安田記念3着、阪神カップ2着と牡馬の一線級を相手に善戦しており、今回のメンバーでは実力上位。阪神芝1400mは[2-1-0-0]の得意コースで3戦とも強い競馬をしている。前走の東京新聞杯は直線で前が詰まって完全に脚を余したもので力負けではない。馬群を割ってからは鋭く伸びていた。休み明けは[1-0-0-3]と今ひとつだが、これまでより短い2ヶ月なら問題ないか。陣営はキンシャサノキセキ(同厩)を高松宮記念で2着に持ってきた岩田騎手を確保している。

ブルーメンブラットは昨秋に本格化し、芝1400mの白秋S1着、オーロC1着、阪神カップ3着。阪神カップでは後方からメンバー最速の末脚で2着のジョリーダンスにクビ差まで迫った。京都牝馬Sは1番人気で4着に敗れたが、緩い馬場と前残りの流れが影響したもの。大外枠も響いた。芝1400mは[3-0-1-1]で持ちタイムもあるベストの距離。今回はオーロCを勝った後藤騎手が騎乗する。ローブデコルテは前走阪急杯3着。1、2着には2馬身半差をつけられたが、内枠スタートから積極的な競馬でしぶとく粘った。57キロは不利だが、58キロの京都牝馬Sよりはマシ。福永騎手はニュージーランドTにもお手馬がいた。

京都牝馬S3着、中山牝馬S3着と復調してきたキストゥヘヴン、心斎橋Sを勝ってオープン入りした上がり馬エイジアンウインズ、ダービー卿CTから連闘で挑んでくるピンクカメオ、昨年の桜花賞3着馬カタマチボタン、牡馬相手の大阪城Sで3着に入ったパーフェクトジョイあたりが人気面で続きそう。キストゥヘヴンは桜花賞を勝ってから阪神で走っていない。距離は1F短いが、阪神で変わる可能性がある。エイジアンウインズは重賞初挑戦でメンバーが一気に強くなり、中1週も楽ではないが、相手なりに走るタイプ。崩れない強みを発揮するか。ヴィクトリアMの前哨戦。有力馬の仕上げと勝負度合いに注意したい。

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