皐月賞展望

皐月賞
ﾚｰｽ展望

過去10年で1番人気は[3-2-2-3]で5連対｡前走4ｺｰﾅｰで3番手以内につけていた1番人気は[3-2-0-0]に対し､4番手以降は[0-0-2-3]で連対なし｡自分から動いて行ける器用な馬は崩れていないが､後方から直線だけで差して好走した馬は不振傾向｡追い込んで届かなかった5頭のうち､ｽﾍﾟｼｬﾙｳｨｰｸ､ｱﾄﾞﾏｲﾔﾍﾞｶﾞ､ﾀﾆﾉｷﾞﾑﾚｯﾄの3頭はﾀﾞｰﾋﾞｰを制している｡これは皐月賞は自分から動いて行ける器用な馬が有利ということを示している｡2番人気は[2-1-3-4]で3連対､3番人気は[0-2-2-6]で2連対のみ｡6～9番人気が4連対､10番人気以下が5連対と人気薄の連対が目立つ｡

最近4年はﾀﾞｲﾜﾒｼﾞｬｰ(10番人気)､ｼｯｸｽｾﾝｽ(12番人気)､ﾄﾞﾘｰﾑﾊﾟｽﾎﾟｰﾄ(10番人気)､ｻﾝﾂｪﾍﾟﾘﾝ(15番人気)と2桁人気が連対中｡馬連は10倍以下が3回あるが､50倍以上が2回､万馬券が3回と荒れている｡連対馬20頭のうち16頭が前走3着以内｡前走4着以下に敗れた4頭のうち3頭は中山芝2000m重賞で連対があった｡前走は3着以内､4着以下は中山芝2000m重賞連対が目安になる｡弥生賞馬は[2-1-3-3]で3連対｡皐月賞で単勝2.7倍以上になると[0-0-2-2]で連対がない｡勝った2頭は単勝1.3倍の断然人気に支持されたｱｸﾞﾈｽﾀｷｵﾝとﾃﾞｨｰﾌﾟｲﾝﾊﾟｸﾄ｡弥生賞と皐月賞を勝つのは難しい｡

ﾏｲﾈﾙﾁｬｰﾙｽﾞは中山芝2000m[3-1-0-0]でﾎｰﾌﾟﾌﾙS､京成杯､弥生賞を3連勝｡京成杯では外からﾏｰｸされて直線で行き場を失いかけたが､狭いｽﾍﾟｰｽを割ってしぶとく伸びてきた｡勝負根性があり並ぶと強いﾀｲﾌﾟ｡弥生賞は前半5F61.8秒のｽﾛｰﾍﾟｰｽだったが､2番手から早めに抜け出してﾌﾞﾗｯｸｼｪﾙを完封した｡今年の3歳世代で重賞を2勝した馬はﾏｲﾈﾙﾁｬｰﾙｽﾞしかいない｡ｺｰｽ実績と安定感が評価されて1番人気になりそうだ｡5枠9番で松岡騎手は昨年のｻﾝﾂｪﾍﾟﾘﾝと同じ｡ﾏｲﾈﾙ軍団はｸﾗｼｯｸ[0-2-0-63]で未勝利だが､1番人気はない｡念願のｸﾗｼｯｸ制覇なるか｡死角をｸﾘｱできれば｡

ﾌﾞﾗｯｸｼｪﾙはこれまで[2-3-0-1]で出遅れて最後方から追い込んだきさらぎ賞以外は連対を確保｡芝2000mでは[2-2-0-0]でﾏｲﾈﾙﾁｬｰﾙｽﾞ以外には負けていない｡弥生賞は中団の外からしぶとく伸びてﾏｲﾈﾙﾁｬｰﾙｽﾞに3/4馬身差の2着｡皐月賞の出走権を獲るためにいつもより前につけたこともあるが､ﾏｲﾈﾙﾁｬｰﾙｽﾞを差し切るまでの勢いはなかった｡未勝利戦から5戦連続で上がり3Fはﾒﾝﾊﾞｰ最速だが､切れるというよりいい脚を長く使うﾀｲﾌﾟ｡皐月賞で松田国厩舎はﾀﾆﾉｷﾞﾑﾚｯﾄとﾌｻｲﾁﾎｳｵｰが追い込んで3着｡ﾒﾝﾊﾞｰを詳しく分析すれば秘策が見つかる｡武豊騎手は攻めてくるか｡

ｽﾏｲﾙｼﾞｬｯｸは[2-3-2-0]で複勝率100%｡これは06年皐月賞2着のﾄﾞﾘｰﾑﾊﾟｽﾎﾟｰﾄと同じ成績｡流れに左右されない自在性がある｡ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞSは途中でｼｮｳﾅﾝｱﾙﾊﾞにﾊﾅを譲って2番手に控え､直線で抜け出してﾌﾛｰﾃｰｼｮﾝの追撃を凌ぎ切った｡前に行った馬が有利な展開､内が伸びる馬場が見方したのは確かだが､ﾗｯﾌﾟを見る限りそれだけではない｡当日は馬体10ｷﾛ減｡陣営は皐月賞で絞りたかったようだが､賞金的に出走せざるを得なかった｡ﾀﾆﾉｷﾞﾑﾚｯﾄ産駒は中山が苦手な馬が多いが､ｽﾏｲﾙｼﾞｬｯｸには機動力がある｡小牧太騎手は2週連続G1制覇で｢笑顔を独り占め｣するか｡

ｼｮｳﾅﾝｱﾙﾊﾞは未勝利､若竹賞､共同通信杯を3連勝｡若竹賞ではｱｻｸｻﾀﾞﾝﾃﾞｨ(ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞS4着､ﾆｭｰｼﾞｰﾗﾝﾄﾞT3着)､ｽﾏｲﾙｼﾞｬｯｸ(きさらぎ賞2着､ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞS1着)､共同通信杯ではﾀｹﾐｶﾂﾞﾁ(弥生賞3着)を完封した｡ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞSは向こう正面でﾊﾅを奪ったが､直線で伸び切れず3着｡共同通信杯と同様に道中折り合いを欠いて頭を上げるｼｰﾝがあった｡まだ精神的に危うい面がある｡若竹賞の前半5Fが59.7秒に対し､ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞSは1.1秒遅い60.8秒｡3着に負けたが､ﾄﾗｲｱﾙに徹したといった感もある｡馬を前に置きたい馬が大外枠｡蛯名騎手は桜花賞のｴﾌﾃｨﾏｲｱ(2着)に続き大外18番に入った｡

5戦連続重賞で掲示板を確保しているﾀｹﾐｶﾂﾞﾁ､東ｽﾎﾟ杯2歳Sの勝ち馬ﾌｻｲﾁｱｿｰﾄ､きさらぎ賞の勝ち馬ﾚｲﾝﾎﾞｰﾍﾟｶﾞｻｽ､朝日杯FS3着＆弥生賞4着のｷｬﾌﾟﾃﾝﾄｩｰﾚ､ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞS2着のﾌﾛｰﾃｰｼｮﾝ､東ｽﾎﾟ杯2歳S2着が光るｽｽﾞｼﾞｭﾋﾟﾀｰあたりが人気になりそう｡ﾀｹﾐｶﾂﾞﾁは弥生賞で少し強引なﾚｰｽをして中山芝2000mに目処を立てた｡混戦ﾚｰｽでは善戦ﾏﾝが化けることがあるので注意したい｡ﾌｻｲﾁｱｿｰﾄはｷｬﾘｱ1戦で臨んだ東ｽﾎﾟ杯2歳Sを勝ったが､勝ちﾀｲﾑ1分47秒4が優秀｡弥生賞は位置取りが悪くなり､全く競馬をしていない｡横山典騎手はﾀﾞｰﾋﾞｰ卿CT､ﾆｭｰｼﾞｰﾗﾝﾄﾞTと中山重賞を2連勝中｡

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