競馬アナリストGM
福島牝馬S
レース展望

04年に新設された牝馬限定重賞。過去4年は2-10番人気、1-14番人気、7-5番人気、9-4番人気で決着し、馬連はそれぞれ101倍、177倍、73倍、91倍。過去3年の3連単は28万、19万、14万と10万超え馬券が連発。人気馬の信頼度は低く、連対馬8頭のうち4頭が7番人気以下の人気薄。ローカルの牝馬限定重賞らしくかなり荒れている。連対馬8頭のうち6頭は52〜54キロの軽量馬。55キロは[1-0-0-7]、56キロ以上は[1-0-0-6]で人気馬の不振が目立つ。中山芝1800mの実績が直結する傾向があり、特に中山牝馬限定重賞で好走経験のある馬が激走することが多い。

56キロはアルコセニョーラとヤマニンメルベイユ。アルコセニョーラは福島芝[2-1-0-0]の巧者で昨年の福島記念の勝ち馬。当時は51キロの軽ハンデに対し、今回は5キロ増の56キロ。斤量は楽ではないが、牝馬同士ならこなせないか。中山牝馬Sで馬体が減っていたのは気になるが、叩き2戦目のここを狙っていたフシがある。荒れ馬場を苦にしないのは魅力。ヤマニンメルベイユも福島芝[1-0-2-0]の巧者で福島牝馬Sと福島記念で3着がある。中山牝馬Sは2番手から抜け出して勝ったが、前半5F60.8秒のスローペース、軽ハンデ、緩い馬場と恵まれた面もあった。今回は3キロ増の56キロ。前に行けるのは強み。

55キロはアイスドール、ショウナンタレント、トウカイオスカー、ニシノナースコール。アイスドールは芝は6戦ぶりになるが、ダートで牡馬に揉まれてどれくらい地力強化されたか。ショウナンタレントはショウナンアルバの半姉。前走のマリーンCの大敗はダートが合わなかったもの。芝1800mは2戦2勝で中山芝1800mのフラワーC勝ちがある。トウカイオスカーは前走大敗したが、ノド鳴りの影響があったようだ。今回はノドの手術明けだが、後藤騎手を乗せてきたところが不気味。ニシノナースコールは芝で4戦連続2桁着順が続いているが、アイルランドTを勝ったように力はある。06年の三春駒特別ではヤマニンメルベイユに頭差の2着。可能性はなくはない。

54キロ以下で人気になりそうなのは、京都牝馬S2着のザレマ、中山牝馬S2着のマイネカンナ、中山牝馬S5着のハロースピード、三浦皇騎手が騎乗するダンスオールナイト、愛知杯4着のピースオブラヴあたり。この5頭はいずれも54キロ。斤量面のアドバンテージを生かせれば、激走があっても何ら驚けない。一昨年は前走1000万条件2着のロフティーエイム(7人気)が勝ち、昨年は前走1000万条件を勝ったフラッグシップ(4人気)が2着に入った。これは格下馬でも調子が良く、条件が揃えば狙えることを示している。今年の激走の条件とは何か。それが分かれば、穴馬が浮かび上がってくるはずだ。

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