競馬アナリストGM
NHKマイルC
有力馬診断

[7 ]ディープスカイ
毎日杯の勝ちタイムは2週前の大阪城S(古馬OP)を0.1秒上回る好タイム。前半5F59.0秒、ラスト5F58.9秒というのは優秀。道中ラップが12秒台に落ちたのは4F目の12.1秒しかなく、スピードと持続力、そして瞬発力が問われた厳しいレースだった。今年の3歳芝路線で古馬オープン級の時計で勝った馬はディープスカイしかいない。それを裏付けるように2着のアドマイヤコマンドは先週の青葉賞を楽勝した。先週の天皇賞(春)で四位騎手が騎乗したアサクサキングスは菊花賞2着のアルナスラインがメトロポリタンS(東京芝2400m)を楽勝したことによってより人気になったが、今回のディープスカイも同じパターン。人気になるとマークされる。これがどう出るか。昆調教師は昨年のローレルゲレイロの教訓を生かして毎日杯の後はNHKマイルC一本に絞った。G1は狙って獲るもの。最終調教の動きは良かったし、これは評価したい。毎日杯の直線で内に寄れたようにまだ荒削りでスタートを含め、競馬は上手くないが、キャリアを積んで徐々に解消されている。アグネスタキオン産駒らしい瞬発力があり、これまで芝1600〜1800mの7戦は上がり3F最速3回、2位4回と必ず切れる脚を使っている。東京芝1600mのNHKマイルCはタフなレースになると1600mより長い距離の適性が問われる。馬場が渋ったのは誤算だが、稍重程度ならこなせる。明日は午前中には雨が上がる予報。馬場が回復すれば好走確率は増す。

[7 ]ブラックシェル
皐月賞、NHKマイルC、ダービーというステップは松田国厩舎のタニノギムレットと同じ。皐月賞を勝つために芝2000m、特に中山芝2000mにこだわり使ってきたが、レースでは全く持ち味を出せずに脚を余して6着に終わった。流れが速くなる皐月賞で前半5F61.4秒のスローペースで逃げ馬が残る競馬ではどうしょうもない。それでもスムーズなら2着はあったか。松田国厩舎は春のG1を目標に仕上げる厩舎。ブラックシェルはかなりの負荷をかけられている。1週前調教は青葉賞3着のモンテクリスエスに遅れ、ラストはひと息だったが、最終調教は全体時計が遅いこともあるが、脚捌きに力強さがあった。間隔を詰めて使った方がいいタイプで中1〜2週では[2-2-0-0]。今回は皐月賞から中2週。中間はハードに攻めたし、時期的なものも含めて馬体は絞れてきそう。福寿草特別では最後にガツンと伸びてインパクトのある走りをしたが、中1週で馬体が520キロ台だった。マイルの高速決着ではスピード負けする懸念があるため、ソフトな馬場で時計が掛かるのはプラス。タフなレースになれば、芝2000m[2-2-0-1]の実績が利いてくる。今回のメンバーで芝2000mで連対したことのある馬はブラックシェルとサダムイダテンしかいない(2頭とも重賞で連対)。内枠に入ったため、後藤騎手が上手く捌けるかが大きなポイントになる。大型馬で再加速に時間が掛かるため、自分のスペースを確保して末脚の持続力を生かしたい。

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