競馬アナリストGM
東海S
レース展望

中京で行われるダート長距離の名物重賞。過去10年で1番人気は[2-3-1-4]で5連対。心房細動と思われるアクシデントがあったヴァーミリアンを除き、ダート重賞勝ち馬で単勝2.7倍以下なら[3-3-0-0]で連対率100%。2番人気は[4-0-1-5]、3番人気は[0-4-1-5]で各4連対。馬連は10倍台までの決着が5回あるが、最近はやや波乱傾向。ダート重賞実績馬がスタミナにモノをいわせて前に行き、そのまま押し切るケースが目立つが、流れが速くなると中京特有の捲くりも決まる。穴は人気の盲点になったダート長距離実績馬。人気に惑わされず能力&適性を見抜きたい。

アンタレスSに出走した馬が半数の8頭を占め再戦ムード。ワンダースピードはアンタレスSの勝ち馬。3番手から直線で抜け出し、上がり3Fメンバー3位タイの36.1秒でまとめて後続を完封した。前半5F62.0秒の流れが向いたのは事実だが、差し追い込み一辺倒ではなく、展開に左右されないのは大きな強み。4〜6月は[3-2-0-1]、叩き2戦目は[2-1-0-3]。東海Sは昨年オープン入りした直後に出走し、4番手追走からしぶとく粘り、勝ったメイショウトウコンに0.1秒差の2着に入った。今回は主戦・小牧騎手がオークスでレジネッタに騎乗するため、角田騎手に乗り替わる。そこがどう出るか。

サンライズバッカスはアンタレスSで後方から追い込んで3着。挫石休養後のレースで、調教の動きがパッとせず、馬体も少し太めだったが、メンバー最速の35.5秒で上がったのは地力の証。昨年のフェブラリーSを勝った後は[0-0-4-2]で勝ち切れないが、流れが向けば突き抜ける末脚はある。今回は元主戦・佐藤哲騎手が騎乗する。メイショウトウコンはアンタレスS14着惨敗。休みなく使われて6戦目。激戦の疲れが出たか。パサパサに乾燥したダートの影響もありそう。東海Sは昨年勝ったレース。斤量は1キロ増えるが、巻き返しがあって何ら驚けない。今回は藤田騎手に乗り替わる。

フィフティーワナーはアンタレスSで逃げたが、直線で一杯になって4着。道中マルブツリードにマークされてプレッシャーをかけられたことが応えた。前2走で少しずつ底が割れてきた感もあるが、馬体が大きく増えて全体的なバランスは良くなっていた。今回は岩田騎手が再度騎乗する。ロングプライドは外から早めに捲くったが、直線で伸び切れず7着。武豊騎手が早めに動いたが、大外を回って上がり3Fは36.1秒。これは勝ったワンダースピードと同じ。展開が向かなかったが、実績のない57キロも微妙に応えたか。中京ダートは3歳時に1700mで2戦2勝。河北騎手がどう乗るか。

あとはオープン入り直後のアンタレスSは9着に敗れたが、左回りの方が走るゲイルバニヤン、アンタレスSで2番手から見せ場を作って6着に粘ったマルブツリード、1000万、1600万条件を強い内容で勝ってきたトーセンアーチャー。このあたりが馬券に絡むと好配当が望めそうだ。アンタレスSで届かなかったサンライズバッカス、ロングプライド、メイショウトウコンが直線の短い中京コースを意識して早めにスパートすると最後は地力とスタミナが問われそう。アンタレスSから馬の調子がどう変わったかも大きなポイント。最終調教の動き、気配に注目したい。あとはオークス出走のため、乗り替わりが多いこともポイント。

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