アイビスSD
レース展望
01年に新設された直線1000mの新潟名物重賞。06年からサマースプリントシリーズの第2戦になり、開幕週に移動した。過去7年で1番人気は[1-2-1-3]で3連対、2番人気は[2-1-0-4]で3連対、3番人気は[0-2-0-5]で2連対。人気馬の信頼度は低い。最近3年は7番人気以下の人気薄が連対中。馬連は40〜50倍台が3回、万馬券が1回と荒れている。牡馬は[2-3-4-53]で連対率8.1%に対し、牝馬は[5-4-3-25]で連対率24.3%。開幕週に移動してからは連対馬6頭のうち5頭が牝馬。夏に強い牝馬、特に51キロで出走できる3歳牝馬の活躍が目立つ。夏は格より調子。前走は条件戦でも問題ない。
エイムアットビップは唯一の3歳牝馬。最近3年で3歳牝馬はテイエムチュラサン(1着)、サチノスイーティー(1着)、マリンフェスタ(2着)、クーヴェルチュール(3着)が好走したが、エイムアットビップは阪神JF3着、ファンタジーS2着があり、これらの馬より実績は上。芝1200mは[1-1-0-0]で阪神芝1200mの未勝利戦を1分8秒6のレコードで逃げ切っている。春は熱発の影響が尾を引いて不振に終わったが、立て直してどこまで持ち直しているか。新潟直線1000mは斤量の軽い馬が有利な傾向で、最近は3歳牝馬の活躍が目立つ。2歳時の実績が早熟を感じさせなくもないが、スピードはある。今回はテン乗りの吉田隼騎手が騎乗する。
カノヤザクラは前走CBC賞5着。後方からメンバー最速タイの33.6秒で上がったが、前が残る展開で位置取りが後ろ過ぎた。調教の動きが目立たなかったようにサマースプリントシリーズを意識した仕上げだったか。セントウルS2着、京阪杯3着がある実績馬。最近はスムーズさを欠くレースが多いだけに直線競馬で変わるかもしれない。アポロドルチェは重馬場のバーデンバーデンCを好位から差し切り勝ち。春は様々な条件を使われたが、芝1200mは合うようだ。斤量は前走より1キロ重くなるが53キロなら問題ない。早い持ちタイムがなく、スピードが足りるかの不安はあるが、渋った馬場をこなせる点は魅力。
ナカヤマパラダイスは昨年の2着馬。CBC賞2着、オーシャンS3着があり、短距離G3なら勝ち負けできる力を持っている。新潟直線1000mは[1-1-0-0]の得意コース。昨年は8枠16番(外枠)、重馬場と恵まれた部分もあったが、最後にしぶとく伸びて2着を確保。今年も条件が揃えば好勝負か。クーヴェルチュールは昨年の3着馬。不利な2枠3番(内枠)スタートから少しずつ外に出してナカヤマパラダイスにクビ差の3着。外枠ならもっとやれたという競馬だった。昨年は3歳で51キロで出走できたが、今年は3キロ増の54キロ。こなせない斤量ではないが、休み明けのハンデもある。まずは仕上がり具合を見極めたい。
芝1200m[3-3-0-2]で函館スプリントS2着が光るサープラスシンガー、ファルコンS2着&小倉2歳S1着があるマルブツイースター、スピードあるステキシンスケクン、近走不振も内田博騎手を乗せてきたシンボリグラン、ダッシュ力あるエムオーウイナー、新潟直線1000m[1-1-0-0]のスパインあたりが人気面で続きそう。サープラスシンガーは中山芝1200mの未勝利戦を逃げ切ったが、2歳馬が前半5F55.7秒で飛ばして逃げ切るのは稀。これまで11戦のうち10戦でハナを切っているスピードタイプ。今回は骨折休養明けになるが、仕上がっているようなら侮れない。木幡騎手は昨年1番人気のナカヤマパラダイスで2着。今年は人気薄で決めるか。
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