小倉記念
レース展望
夏の小倉のハンデ重賞。00年にハンデ戦に変更された。過去10年で1番人気は[2-1-2-5]で3連対。単勝2.9倍以内は[2-1-2-1]で複勝率83%だが、3倍以上は[0-0-1-4]と不振。2番人気は[1-3-0-6]で4連対、3番人気は[2-1-2-5]で3連対。連対馬20頭のうち17頭が6番人気以内。10番人気以下の連対はない。馬連は万馬券はなく中穴決着が多い。年齢別では5歳馬が[7-2-5-30]で9連対。連対した9頭は全て6番人気以内だった。ハンデ戦で行われた最近8年の連対馬16頭のうち14頭に小倉芝で連対があった。小倉は平坦小回りでカーブのきつい特殊コース。小倉での実績を重視したい。
ドリームジャーニーは朝日杯FSの勝ち馬でメンバー唯一のG1馬。昨年の神戸新聞杯ではアサクサキングスを外から豪快に差し切った。今回はトップハンデ57キロを課せられたが、実績を考えると妥当なハンデ。今年はマイラーズC14着、安田記念10着と不振に終わったが、58キロを背負っていたし、マイルのスピード勝負も合わなかったか。陣営は4つのコーナーがあるレースを求めて小倉記念に使ってきた。芝2000mは弥生賞3着、皐月賞8着があり、距離はこなせる。9月に3戦3勝の実績から夏場はいいのではないか。斤量56キロ以下は[4-0-2-1]に対し、57キロ以上は[0-0-0-5]。57キロで機動力のある走りができれば。
ダイシングロウは2連勝でオープン入りした上がり馬。京橋特別は逃げて4馬身差で楽勝。一頭だけ次元の違う競馬だった。博多Sは大逃げした2頭を見ながら3番手を進み、4コーナー先頭から後続を引き離し3馬身半差で快勝。前半5F56.9秒のハイペースだったこともあるが、勝ちタイム1分45秒1は優秀。博多Sの走りを見る限り、ローカルのG3なら通用する下地はありそう。ただし、まだトモが少し薄い感もある。今回は重賞初挑戦になるが、ハンデは七夕賞を勝ったミヤビランベリより1キロ重く、重賞実績のあるヴィータローザと同じ56キロ。ハンデキャッパーはこれ以上軽くしたら危ないと考えているようだ。
ミヤビランベリは格上挑戦で臨んだ七夕賞を逃げ切って重賞初制覇。逃げてラスト5Fを59秒台でまとめるのが勝ちパターン。吉田豊騎手が馬場のいいところを選びながら上手く勝ちパターンに持ち込んだ。関ケ原Sで惨敗したことで53キロで出走できたことも良かったのだろう。右回りの芝2000mは[3-0-2-0]で良馬場の3戦は全て1分59秒台で走っている。七夕賞を逃げ切ったこと、岩田騎手が騎乗することで今回は人気になりマークされそうだが、速いペースで逃げてもしぶとく粘るタイプ。前走から2キロ増の55キロになるが、ベストの右回りの芝2000mなら再度激走があっても驚けない。
サンレイジャスパーは昨年の勝ち馬。夏に調子を上げる小倉巧者で7、8月は[3-1-0-1]、小倉芝は[3-0-1-1]。小倉記念は3年連続出走で06年51キロ・4着、07年53キロ・1着、今年は55キロを課せられた。休み明けのマーメイドSは惨敗したが、ひと叩きしてどこまで上向いてくるか。ヴィータローザは休み明けの七夕賞は0.3秒差の5着。小倉記念は3年連続出走で06年57.5キロ・2着、07年57キロ・5着、今年は56キロ。サンレイジャスパーとは6.5キロ、6キロ差あったが、今年は1キロ差に縮まる。過去10年の小倉記念で橋口厩舎は[2-3-2-7]で複勝率50%。8歳馬、前走大幅馬体減と狙いにくい面はあるが注意したい。
昨年の4着馬でひと息入れた立て直したニルヴァーナ、不振続きも昨年の秋華賞2着が光るレインダンス、5走前の中京記念では内からタイム差なしの4着に突っ込んだワンモアチャッター、1600万条件[0-2-2-2]と勝ち切れないが格上挑戦してきたグロリアスウィークあたりが人気面で続きそう。グロリアスウィークは博多Sでダンシングロウに完敗だったが、今回は斤量関係が逆転し、距離が1F延びる。最近は重ハンデに苦しめられているが、弥生賞2着のある実力馬で、6走前の日経新春杯では4着アドマイヤジュピタにハナ差の5着がある。今回はそのときと同じ55キロ。小倉芝1800mの新馬戦ではメイショウサムソンを差し切っている。
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