神戸新聞杯
レース展望
菊花賞トライアル。昨年から外回りの2400mに変更された。過去10年で1番人気は[5-2-2-1]で7連対だが、最終トライアルになった00年以降、皐月賞、またはダービーで連対した馬は[5-2-1-0]で複勝率100%。唯一連対を外したエアシャカールは海外遠征明け。昨年12着に敗れたフサイチホウオーは皐月賞とダービーで連対を外していた。2番人気は[0-2-5-3]で2連対、3番人気は[4-2-0-4]で6連対。連対馬20頭のうち19頭が5番人気以内で馬連は10倍以下が6回、10倍台が2回と堅く収まっている。最終トライアルでレベルが高く、人気の実績馬が結果を出す傾向。穴で夏に古馬を相手に善戦した馬に注意。
今年はダービー1〜3着馬が揃って出走してきた。ディープスカイは毎日杯、NHKマイルC、ダービーを3連勝。今回の内容次第で菊花賞か天皇賞(秋)に向かうのかを決めるようだ。毎日杯は中団の後ろから一気に突き抜けて2馬身半差で快勝。勝ちタイム1分46秒0は古馬オープンの大阪城Sを0.1秒上回る優秀なタイム。春のクラシックで時計の裏づけのある馬はディープスカイしかいなかった。NHKマイルCは後方から内を突いて鋭く伸び、先に抜け出したブラックシェルを差し切った。上がり3Fはメンバー最速の33.9秒。馬場が稍重に回復したこと、内を突いたことが勝因だが、能力がないとあの脚は使えない。
ダービー(良馬場)は内ラチ沿いの後方を進み、3、4コーナーで外に出して大外から追い込むと一頭だけ次元の違う末脚で豪快に差し切った。上がり3Fはメンバー最速の34.2秒。勝ちタイム2分26秒7は1000万条件の青嵐賞(稍重)より0.4秒遅い平凡なタイムで、今年の3歳牡馬のレベルを如術に表す結果になったが、終い勝負に徹して大外から突き抜けたディープスカイは時計では量れないものがある。当日は内を通った馬が有利で外が伸びない馬場。そこで大外一気を決めたのだから凄い。まさにインパクトのある勝ち方だった。四位騎手の勝利騎手インタビューでの暴言もある意味凄かったが・・・。
今回は休み明けになるが、1週前に栗DWで併せ馬で一杯に追って先着。最終調教は坂路でこの日3番目に早い52.0秒を出したが、ラスト2Fは26.0-13.5秒と遅い。500キロを超える大型馬で初勝利を挙げるのに6戦を要した馬。叩いた方がいいのだろうが、ダービー馬だけに無様な競馬をする訳にはいかない。この秋は夏に使われている馬の方が明らかにパドックで気配が良く、結果も出している。今回は休み明けで目標は次のG1。このあたりがどう出るか。ちなみに過去10年の神戸新聞杯でダービー馬は[2-2-1-0]で宝塚記念を使ったネオユニヴァース以外は連対を確保している。
先週のローズS(重馬場)は外から伸びたマイネレーツェルとムードインディゴで決着した。阪神は今週からA→Bコースに変更される。これによって少し傾向が変わるかもしれないが、直線の長い外回りコースならディープスカイはレースがしやすい。ローズSで四位騎手はメイショウベルーガに騎乗したが、出遅れて後方を進み、直線で馬群を捌いてきたが5着止まり。今週はディープスカイの末脚を信頼して大外に持ち出すのだろう。四位騎手は阪神芝2400mで[0-2-2-6]で連対率20%。昨年の神戸新聞杯ではアサクサキングスに騎乗し2着に入っている。今年の重賞で1番人気になると[2-1-1-0]で複勝率100%。
ディープスカイ以外では、ダービー2着のスマイルジャック、ダービー3着のブラックシェル、3連勝で阿賀野川特別(3着ダイワワイルドボア)を勝ったオウケンブルースリ、白百合Sの勝ち馬ヤマニンキングリー、2連勝で玄海特別を勝ったナムラクレセントあたりが人気になりそう。スマイルジャックは切れないがバテない馬。ディープスカイを負かすラップはないか。ブラックシェルは松田国厩舎の管理馬で春のG1を目標に仕上げられた馬。秋にどれくらい成長しているか。オウケンブルースリは、新潟の未勝利戦で4コーナーで外に逸走したが、その後3連勝と力をつけてきた。内田博騎手がディープスカイより前で進めてタイミング良く仕掛ければ面白い。
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