デイリー杯2歳S
レース展望

中央場所で行われる最初の2歳重賞。過去10年で1番人気は[6-0-1-3]で6連対。単勝1倍台の1番人気は[3-0-0-0]で勝率100%。昨年は単勝4.4倍のマリエンベルクが8着に終わった。2番人気は[0-5-0-5]で5連対、3番人気は[1-3-3-3]で4連対。人気馬が堅実で10倍台までが6回と堅く収まることが多い。連対馬20頭のうち11頭に1600M以上の経験があり、残る9頭のうち7頭に重賞またはオープンで連対があった。距離経験とオープン実績が問われる。最近6年の連対馬12頭のうち5頭が新馬戦勝ち馬。マルカシェンクのように素質馬なら、新馬勝ち直後でも通用する。

ホッコータキオンは野路菊Sの勝ち馬。前半5F59.3秒で飛ばして1分46秒8のレコードでそのまま逃げ切った。デビューから3戦は1200mを使われていたが、距離延長がいい方に出たようだ。オープン勝ちが2頭しかいないメンバーでこの実績は評価できる。小倉芝1200mの未勝利戦では前半3F32.9秒のハイペースを3番手から抜け出して勝っている。スパッと切れるタイプではないが、スピードがあるのでマイルにも対応できるはずだ。野路菊Sを逃げ切ったことで今回はマークされそう。そのため、いかに自分のペースで行けるかが鍵。逆に流れが遅過ぎると切れ負けの懸念がある。

トップオブピーコイはカンナSの勝ち馬。後方2番手からメンバー最速の35.0秒で大外一気を決めた。前半3F33.1秒のハイペースでレースのラスト2Fが12.0-12.8秒。横山典騎手が途中から後方に下げたことが功を奏した。馬体は24キロ増えていたが、実が入った印象で太くはなかった。距離延長が鍵だが、乗り難しい馬ではない。今回は岩田騎手に乗り替わる。テーオーティアラはスタートでフラついた新馬戦は2着に敗れたが、2戦目の阪神芝1600mで勝ち上がった。2戦とも上がり3Fはメンバー最速で末脚がしっかりしている。今回のメンバーで芝1600mを勝った馬はテーオーティアラしかいない。

アラシヲヨブオトコは阪神芝1800mの新馬戦勝ち馬。前半5F64.6秒の超スローペースだったが、3番手からメンバー最速の33.4秒で差し切った。速い流れを経験していないのは気になるが、切れる脚を使ったことは評価できる。武豊騎手は今年の重賞では[2-9-4-29]で2勝、勝率4.5%、単勝回収率12%。ただし過去10年のデイリー杯2歳Sでは[2-3-0-2]で連対率71.4%と相性がいい。キングスレガリアは小倉芝1800mの未勝利戦を勝ち上がった。中団から手応え良く追走し、直線で切れる脚を使って楽々と差し切った。母は小倉3歳Sの勝ち馬リキセレナード。今回は福永騎手に乗り替わる。

シェーンヴァルトは札幌芝1800mの未勝利戦を差し切り勝ち。テンションが高く掛かる面もあるが、末脚はしっかりしている。スムーズな競馬ができるかが鍵になりそう。今年は若手が重賞初制覇をする傾向から北村友騎手にもチャンスがあるか。ワンカラットは小倉2歳S5着馬。レースぶりから距離延長がプラスに出る可能性もあるが、今回は乗り込みが少ない点がどう出るか。アローベアタキオンはクローバー賞で1番人気に支持され、8着に敗れた。函館の新馬戦から中4週だったが、馬体が16キロ増えて太め残りだった。馬体が絞れてイメージを一新するようなレースができれば。

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