府中牝馬S
レース展望

エリザベス女王杯の前哨戦。過去10年で1番人気は[5-2-2-1]で7連対。01年にハイペースで失速したヤマカツスズランを除き3着以内を確保。前走重賞で連対した馬は[4-1-0-1]で信頼度高い。2番人気は[1-1-3-5]で2連対、3番人気は[1-3-0-6]で4連対。連対馬20頭のうち18頭が5番人気以内。馬連は10倍台までが6回と堅く収まることが多く、荒れても中穴止まり。エリザベス女王杯の前哨戦になったことでメンバーのレベルが上がり波乱がなくなった。重賞勝ちのある4歳馬、クイーンSで好走した馬、牡馬混合重賞で連対してきた馬が活躍している。

キストゥヘヴンは京成杯AHを大外からメンバー最速の35.1秒で差し切り、桜花賞以来2年5ヶ月ぶりに勝利を挙げた。前半3F32.8秒のハイペースが嵌ったこともあるが、休み明けで不利な大外枠から実質トップハンデの55キロを背負って1分32秒1の好タイムで勝ったのだから強い。今は馬に落ち着きがあり、以前とはパドックの気配が全く違う。6歳になって心身とも本格化したようだ。京王杯SCは2着に敗れたが、勝ったスーパーホーネットは毎日王冠でウオッカを負かした。芝1800mは[1-0-1-1]でフラワーC1着、中山牝馬S3着がある。休み明けの馬が多い中、一度使ったのは有利。

カワカミプリンセスは長期休養明けの金鯱賞で3着に善戦。内ラチ沿いの3番手からしぶとく伸びて2着のマンハッタンスカイにクビ差まで迫った。宝塚記念の前哨戦でメンバーが揃っていたが、いきなり地力のあるところを見せた。その後はトモの筋肉痛で宝塚記念を使わず、ここを目標に栗東で乗り込んできた。キストゥヘヴン、アサヒライジングと同世代でオークス、秋華賞、エリザベス女王杯(1位降着)では先着を許さなかった。完全復活すれば牡馬が相手でもやれる力を持った馬だが、今回は仕上がりが鍵。地力勝負に強いタイプ。流れはある程度速くなった方がいい。

アサヒライジングは昨年の2着馬。芝1600〜2000m、良馬場、重賞では[1-4-0-2]で全て掲示板を確保。昨年はデアリングハートに差されたが、外枠スタートで少しロスがあった。長期休養明けでどこまで仕上がってくるかが鍵。ニシノマナムスメはマイラーズCでカンパニーにクビ差の2着がある。ヴィクトリアMと安田記念は力を出せなかったが、折り合ってタメが利けば切れる脚を使える。芝1800mは[2-0-1-1]で距離は守備範囲。今回は勝浦騎手に乗り替わる。ブルーメンブラットはヴィクトリアM3着。本格化してからレースぶりが安定している。ベストは芝1400mだが、東京コースは合っている。

ベッラレイアは前2走不振に終わったが、ヴィクトリアMはイレ込み、マーメイドSは不良馬場と敗因はある。馬体が少しこじんまり映ったので、リフレッシュして調子が戻っていれば。アルコセニョーラは新潟記念の勝ち馬。メンバー最速の33.7秒で豪快に突き抜けた。坂のある東京と55キロが鍵になるが、牝馬同士ならもう一発あっても驚けない。ヤマニンメルベイユはクイーンSの勝ち馬。前半5F60.9秒の緩い流れでまんまと逃げ切った。芝1800mは[4-1-3-6]と得意だが、直線の長い東京コースがどう出るか。マイネカンナは福島牝馬Sの勝ち馬。芝1800m、良馬場では[3-1-0-1]。大野騎手で人気薄なら穴で一考。

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