エリザベス女王杯
有力馬診断
[7 ]カワカミプリンセス
1週前調教は栗DWで横山典騎手が騎乗して一杯に追われ、断然の1番時計をマーク。ほぼ仕上がったため、最終調教は馬なりだったが、重心の低いフットワークで動きは良かった。前走太かった馬体は引き締まり、ほぼ万全の仕上がり。馬体、気配はいい時と遜色なく、力を出せそうだ。06年のエリザベス女王杯のパフォーマンスが再現できれば、勝つ可能性が高い。ただし、今年は金鯱賞3着、府中牝馬S2着と復調はしているものの勝っていない。2年前のパフォーマンスを発揮できないケースはないのだろうか。幸い5歳馬でもまだ10戦しかしておらず、馬は痛んでいない。その点で完全復活はあるとみたい。死角があるとすれば展開。カワカミプリンセスが勝った(1位入線含む)オークスは前半5F58.1秒、秋華賞は前半5F58.4秒、エリザベス女王杯は前半5F57.4秒でいずれもハイペースの消耗戦。差し追い込みタイプが人気になってもなぜか流れが速くなる異常な展開だった。それなりに切れる脚はあるが、速い流れで地力が問われた方が力を発揮できるタイプ。府中牝馬Sで横山典騎手はスローの上がり勝負になると分が悪いため、積極的な競馬をしたが、それでもブルーメンブラットに切れ負けした。今回は流れが緩んだときに死角があるが、幸い京都は馬場が荒れて地力のある馬に有利な馬場にシフトしている。その点で好位から押し切る競馬で勝ち負けになるはずだ。
[6+]リトルアマポーラ
3冠は全て武幸騎手の駄乗があり、まともに走っていない。それで勝ち馬とは0.2秒、0.5秒、0.3秒差。乗り方ひとつでこの差は逆転できる。陣営は今回、ルメール騎手を乗せてきた。新馬戦ではデムーロ騎手が騎乗して3番手から12.0-11.4-11.4秒の尻上がり&持続ラップで楽勝しており、外国人騎手は合う。ルメール騎手はもっと前につけるとコメントしており、今回は3冠とは違ったレースになりそう。それにはスタートを決めることが鍵。カワカミプリンセスに2年前のエリザベス女王杯のパフォーマンスを発揮されたら、3歳馬は大きくパフォーマンスを引き上げないと太刀打ちできない。カワカミプリンセスが圧勝してせこく2、3着を確保という馬がいそうだが、大きくパフォーマンスを引き上がる可能性がある3歳馬を狙ってみたい。リトルアマポーラにはその可能性がある。データ的にはG1連対がなく、秋華賞で5着以下に敗れた馬は厳しいが、桜花賞2番人気、オークス1番人気に支持され、秋華賞は休み明け、かつ3戦ともまともに走っていないのだから例外にならないか。渋った馬場はこなせるし、いい脚を長く使えるタイプ。カワカミプリンセスが強気な競馬をすれば、持ち味が生かせるはずだ。ひと叩きされて、馬体、気配はいい時の状態に戻っている。
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