阪神ｶｯﾌﾟ
ﾚｰｽ展望
06年に創設されたG2競走｡06年は1着ﾌｻｲﾁﾘｼｬｰﾙ(8番人気)､ﾌﾟﾘｻｲｽﾏｼｰﾝ(6番人気)､ﾏｲﾈﾙｽｹﾙﾂｨ(4番人気)で馬連53.9倍､3連単825.6倍､昨年は1着ｽｽﾞｶﾌｪﾆｯｸｽ(1番人気)､ｼﾞｮﾘｰﾀﾞﾝｽ(10番人気)､ﾌﾞﾙｰﾒﾝﾌﾞﾗｯﾄ(5番人気)で馬連60.1倍､3連単1110.9倍｡連対馬4頭のうち3頭が6番人気以下｡G2でﾚﾍﾞﾙは高いが､前2年は荒れている｡過去2年の1〜3着馬には全て芝1600mで連対経験があった｡ﾊｲﾍﾟｰｽになると1200mを走った後にもう1F踏ん張る底力が要求される｡前走ﾏｲﾙCSに出走した馬は[1-2-1-7]で3連対｡連対した3頭はﾏｲﾙCS6､10､3着で､阪神ｶｯﾌﾟで6､10､1番人気だった｡
今年のﾒﾝﾊﾞｰで古馬重賞勝ちのある馬は､ｴｲｼﾝﾄﾞｰﾊﾞｰ(阪急杯､京王杯SC)､ｻｲﾚﾝﾄﾌﾟﾗｲﾄﾞ(ﾀﾞｰﾋﾞｰ卿CT､富士S)､ｼﾞｮﾘｰﾀﾞﾝｽ(阪神牝馬S)､ｼﾝﾎﾞﾘｸﾞﾗﾝ(CBC賞)､ｽﾃｷｼﾝｽｹｸﾝ(京成杯AH)､ﾘｷｱｲﾀｲｶﾝ(CBC賞)の6頭｡07年以降に古馬重賞を勝った馬はｴｲｼﾝﾄﾞｰﾊﾞｰ､ｻｲﾚﾝﾄﾌﾟﾗｲﾄﾞ､ｼﾞｮﾘｰﾀﾞﾝｽの3頭のみ｡G1馬はいない｡前2年と比べると少しﾒﾝﾊﾞｰは小粒な印象はあるが､そのぶん実力の接近したﾒﾝﾊﾞｰで馬券的には面白そう｡ﾏｲﾙCS出走馬が06年は2､3着､昨年は1､2着｡今年のﾒﾝﾊﾞｰでﾏｲﾙCSに出走した馬は､10着ﾘｻﾞｰﾌﾞｶｰﾄﾞ､14着ｻｲﾚﾝﾄﾌﾟﾗｲﾄﾞ､15着ｼﾞｮﾘｰﾀﾞﾝｽ､16着ｴｲｼﾝﾄﾞｰﾊﾞｰの4頭｡
ﾌｧﾘﾀﾞｯﾄは京阪杯で後方からﾒﾝﾊﾞｰ最速の32.6秒で追い込んで2着｡京都内回りの1200mであれだけ内が空くことは稀だが､最後は凄い脚だった｡芝1200mで母ﾋﾞﾘｰｳﾞの血が騒いだか｡ｽﾜﾝSは2番人気で8着に終わったが､今回はそのときよりﾒﾝﾊﾞｰは楽になる｡阪神芝1600mまでなら3戦3勝｡過去2年の阪神ｶｯﾌﾟで前走芝1200mだった馬は[0-0-0-10]｡この程度のﾃﾞｰﾀなら破るか｡ｴｲｼﾝﾄﾞｰﾊﾞｰは香港ﾏｲﾙを目指していたが､富士S4着､ﾏｲﾙCS16着に終わった｡芝1400mは[3-1-0-1]で重賞2勝の得意距離｡昨年の阪神ｶｯﾌﾟは4着｡今年はﾃﾞﾑｰﾛ騎手を乗せてきたが､ﾃﾞｷが上向けば｡
ｻｲﾚﾝﾄﾌﾟﾗｲﾄﾞはﾏｲﾙCS14着の後､栗東入りして調整してきた｡芝1400mは初めてだが､富士Sの1400m通過が1分20秒4｡これだけでこなす裏づけになるとは思わないが･･･｡ﾌﾚﾝﾁﾃﾞﾋﾟｭﾃｨ産駒だけに雨が降ったら要注意｡ｽﾌﾟﾘﾝｸﾞｿﾝｸﾞはｾﾝﾄｳﾙS3着(武幸騎手)､京阪杯3着と重賞では3着止まり｡芝1200mに実績が集中しているが､2戦目に阪神芝1600mを勝っている｡詰めの甘さを出さなければ｡ｼﾞｮﾘｰﾀﾞﾝｽは阪神芝1400m[2-1-0-1]で阪神牝馬S1着､阪神ｶｯﾌﾟ2着がある｡ｽﾜﾝSでは3着に入り､8着ﾌｧﾘﾀﾞｯﾄに0.3秒先着｡まじめに走るとは限らないが､ｱﾝｶﾂが馬をその気にさせれば｡
芝1400mのNSTｵｰﾌﾟﾝとｵｰﾛCを勝ったﾔﾏﾆﾝｴﾏｲﾕ､ｱｲﾋﾞｽSDとｾﾝﾄｳﾙSで2着に激走したｼﾝﾎﾞﾘｸﾞﾗﾝ､超ﾊｲﾍﾟｰｽになった京成杯AHで先行して2着に粘ったﾚｯﾂｺﾞｰｷﾘｼﾏ､関屋記念＆富士Sで2着があるﾘｻﾞｰﾌﾞｶｰﾄﾞ､重賞で相手なりに走っているﾏﾙｶﾌｪﾆｯｸｽ､ｵｰﾛC3着､ｷｬﾋﾟﾀﾙS2着とｵｰﾌﾟﾝ特別で善戦してきたｹﾞｲﾙｽﾊﾟｰｷｰあたりもそれほど差はない｡阪神は今週からA→Bｺｰｽに変更される｡日曜ﾒｲﾝの阪神芝1400mで問われるものは何か｡混戦ﾒﾝﾊﾞｰでは小さいﾌｧｸﾀｰが勝負の分かれ目になることが多い｡この条件で大波乱を演出する穴馬が潜んでいる可能性があるので注意したい｡
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