中山金杯
レース展望
年明け最初の名物重賞。過去10年で1番人気は[4-0-1-5]で4連対。前走重賞出走馬は[4-0-0-2]で勝率66.7%に対し、前走重賞以外は[0-0-1-3]で連対な。昨年はディセンバーSを圧勝したサイレントプライドが6着に終わった。2番人気は[0-3-1-6]で3連対、3番人気は[2-0-1-7]で2連対。ハンデ戦らしく6〜9番人気と10番人気以下が各4連対と人気薄が目立つ。馬連は50倍以上が2回、万馬券が3回と大荒れ。実力の接近したメンバーによるハンデ戦で波乱傾向が強い。トップハンデは[2-2-1-10]で4連対。57.5キロ以上を背負った馬は[1-1-0-7]で2連対のみ。人気薄軽量馬の激走に注意したい。
オペラブラーボは1番人気に支持された中日新聞杯で4着に敗れた。直線で前が壁になり、追い出しが遅れたことが響いた。最後に鋭く伸びてきたようにスムーズなら勝ち負けだったか。重賞初挑戦で56キロは少し見込まれたし、小柄な馬で揉まれ弱いという面もあった。今回は前走よりメンバーが強化されてハンデは据え置きの56キロというのは楽な条件ではないが、中日新聞杯を勝ったヤマニンキングリーとは同斤になる。左回りの方が堅実だが、中山芝2000mはレインボーSで勝っている。鞍上は有馬記念のマツリダゴッホで人気を裏切った蛯名騎手。中山金杯では[0-2-1-10]で連対率15.4%。
ヤマニンキングリーは中日新聞杯で重賞初制覇。1番人気のオペラブラーボとは対照的なレースぶりでデムーロ騎手の好騎乗が光った。器用な脚があるので、小回りのローカルコースは合うのだろう。これまでの実績はローカルコースと直線が平坦な京都に集中している。その点で急坂のある中山とハンデ1キロ増が課題になりそうだ。キングストレイルは天皇賞(秋)で内ラチ沿いの3番手を進み、直線で追い出しを待つ余裕があったが、追ってから伸び切れず9着。それでも勝ち馬とは0.5秒差で内容は悪くはない。中山芝は[3-3-0-5]の巧者。06年の中山金杯は1番人気で6着に終わったが、太め残りだった。
アドマイヤフジは昨年の勝ち馬。ジャパンCダートは14着に終わったが、初ダートだけに仕方ない面もある。レベルの高かった毎日王冠では3着に入り、サクラメガワンダー、カンパニーに先着。今年は昨年より0.5キロ増えてトップハンデ58キロ。寒い時期に走る大型馬で1月は[1-2-0-1]で連対率75%。鞍上は有馬記念でアドマイヤモナークを持ってきた川田騎手。ネヴァブションは中山芝2500mで3戦3勝にも関わらず、有馬記念を回避してこちらに使ってきた。芝2000mは[3-0-3-3]で守備範囲。ハンデ57.5キロは楽ではないが、07年のステイヤーズSでは58キロを克服して2着。ジャパンCで逃げた横山典騎手。2戦目でどう乗るか。
ダイワワイルドボアはセントライト記念で重賞初制覇。菊花賞は大外枠のロスを少なくしようとして位置取りが悪くなり8着、ジャパンCはごちゃついて位置取りが悪くなり上がり勝負が応えて16着。距離はもう1F欲しいが、先行力を生かせる展開&馬場なら。ただし切れ負けの懸念は残る。マイネルキッツは七夕賞3着、新潟記念2着、福島記念2着と芝2000mの重賞で善戦している。中山芝は[0-1-0-5]と不振だが、昨年のオールカマーでは2着キングストレイルに0.3秒差の4着に善戦した。昨年の重賞で松岡騎手は[3-3-3-43]だが、5番人気以下では[0-0-2-32]で連対なし。穴をあけるのはイメージだけ。
ダイシングロウは昨年夏の上がり馬。1番人気に支持された小倉記念は後方から捲くってドリームジャーニーに0.5秒差の2着。続く新潟記念でも1番人気に支持されたが、向こう正面で掛かって先頭に立ち、直線で失速してシンガリの18着に終わった。いかにも尾を引きそうな負け方だったが、今回は間隔を空けて入念に乗り込んでいる。ハンデは3戦連続で56キロと恵まれなかったが、今回はアンカツが騎乗するところが不気味。過去10年の連対馬20頭のうち8頭が6番人気以下の人気薄。ハンデ戦で波乱含み。過去の傾向から1枠または8枠に人気馬が入ると穴狙いの好機になることが多い。
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