フェアリーS
レース展望
昨年一度廃止されたが、今年3歳牝馬限定のマイルG3として復活。開催時期が12月から1月に移動した。距離変更でクラシックを目指す有力馬の出走が増えそうだ。過去10年で1番人気は[2-1-0-7]で3連対。後入れの偶数馬番は[2-1-0-1](全て8番枠)に対し、奇数馬番は[0-0-0-6]で連対なく不振。2番人気[2-3-3-2]で5連対、3番人気は[2-2-0-6]で4連対。馬連は10倍台までが5回あるが、最近は66倍、855倍、86倍と荒れている。中山芝1600mはコース的に外枠は不利。中山芝1600mで行われた過去7年の菜の花S(3歳牝馬OP)では7枠は[0-0-1-13]、8枠は[1-0-3-10]で1連対のみ。外枠は割り引きが必要。
抽選なしに出走できる馬は、イナズマアマリリス、カツヨトワイニング、ジェルミナル、パールシャドウの4頭。イナズマアマリリスはファンタジーSの勝ち馬。阪神JFはいつもより位置取りが後ろになったが、直線でしぶとく伸びて5着に追い上げた。小柄で見栄えはしないが、激しいレースになった札幌芝1200mの500万条件とすずらん賞で好走した馬でしぶとさがある。阪神JFは池添騎手が香港遠征のため、テン乗りの吉田豊騎手が騎乗したが、今回はファンタジーSを勝った池添騎手に戻る。メンバー唯一の重賞勝ち馬で1キロ重い55キロを背負うのは不利だが、輸送による馬体減などがなければ、自分の力は出せそうだ。
カツヨトワイニングは未勝利とサフラン賞を連勝。サフラン賞は中団から内を突いて鋭く伸びて差し切った。阪神JFは1枠1番から少しズムーズさを欠いて7着に終わったが、今回のメンバーで最先着のイナズマアマリリスとは0.1秒差。小柄で馬体は目立たないが、ノーザンファーム生産馬。ジェルミナルは未勝利と黄菊賞で牡馬を破って連勝し、阪神JFでは2番人気に支持されたが、直線で先頭に立ちかけたところで一杯になり6着に終わった。馬体が10キロ減って腹が巻き上がり気味だったことが影響した印象。マイルも少し忙しかったか。課題は見えているだけに藤原英厩舎がどう仕上げ、福永騎手がどう乗るか。
パールシャドウは新馬、ベゴニア賞を連勝。新馬戦は3番手からメンバー2位の34.6秒で楽々と抜け出して4馬身差で圧勝。ソエを気にしながら走っていたようだが、全くの楽勝だった。ベゴニア賞は出遅れたが、外から上がって途中からハナを切り、そのまま最後まで粘り切った。2戦目で少しテンションが高くなっていたが、レースでは問題なかった。ソエは小康状態を保っているようだ。今年の関東馬の3歳牝馬で新馬と特別を連勝している馬はパールシャドウしかいない。昨年の重賞で関東の2歳牝馬は[0-2-0-11]で未勝利に終わった。関東の期待馬が重賞でどんなレースを見せるか。鞍上は蛯名騎手。
抽選組では、ひいらぎ賞で2着に入ったディアジーナ、母エリザベスローズで兄弟に活躍馬が多数いるエリザベスムーン、東京芝1600mの未勝利戦をレコードと同タイムで勝ってきたマイティースルー、前2走不振もスカーレット一族の血が流れるダイワバーガンディ、中山芝1600mの新馬戦で単勝1.8倍に支持され3馬身差で楽勝したアイアムネオあたり。過去7年の菜の花Sの連対馬15頭のうち9頭は前走1200mを使われた馬だった。今回は有力馬のほとんどが前走芝1600mを使われているだけにこのデータが当て嵌まるかどうか微妙なところだが、穴で少し注意したい。敢えて名前を挙げるなら矢作厩舎のシルクマイホーム。
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