平安S
レース展望

フェブラリーSの前哨戦。メンバーが揃い、G3でもレベルが高い。過去10年で1番人気は[1-1-3-5]で2連対のみ。単勝1〜2倍台は[0-0-3-2]で3着止まり。人気になる馬ほど不振に終わる傾向がある。2番人気は[1-1-2-6]で2連対、3番人気は[0-3-1-6]で3連対。6番人気以下の人気薄が計9連対と多い。馬連は10倍以下は1回しかなく、万馬券が3回と荒れている。連対馬20頭のうち15頭が4コーナーで5番手以内。早い持ちタイムのある逃げ先行馬が粘り込むケースが目立つ。雨で脚抜きが良くなると前残りが加速する傾向。前年の平安Sで好走した馬が翌年も好走することが多い。

エスポワールシチーはダート4戦4勝。小倉ダ1700mの500万条件は逃げて7馬身差で楽勝。勝ちタイム1分42秒4は同日の阿蘇S(OP)に0.2秒差の好タイム。東京ダ1600mの錦秋S(1600万条件)は逃げて5馬身差で圧勝。勝ちタイム1分35秒3は翌週の武蔵野Sを0.7秒上回り、フェブラリーSを勝ったヴァーミリアンと同タイム。1枠1番、時計の出やすいダートだったが、最後はまだ余裕があった。トパーズSは逃げて直線で後続を引き離し、追い込んできたダークメッセージを完封した。今回は短期放牧明けになるが、前走と同じ55キロで出走できるのは有利。1番人気で同型との兼ね合いが鍵になりそう。鞍上は佐藤哲騎手。

ワンダースピードは2走前のジャパンCダートは不甲斐ない負け方だったが、名古屋グランプリではメイショウトウコンとの競り合いを制して重賞2勝目を挙げた。ジャパンCダートは1枠1番スタートで道中泥をモロに被ったことが影響したのか、途中から行きっぷりが悪くなった。京都ダ1800mは[4-0-0-2]で現在1000万条件、アルデバランS、アンタレスSを3連勝中。アンタレスSでは3番手から直線で抜け出した。今回、小牧騎手はどう乗るか。シリウスSではマイネルアワグラスに負けたが、今回は斤量3キロ差が1キロ差になる。58キロはベテルギウスSでレコード勝ちしたようにこなせるが、エスポワールシチーと3キロ差というのは少し気になる。

ダークメッセージはダート[2-2-1-0]で一戦ごとにレースぶりが良化。シリウスSはマイネルアワグラス、ワンダースピードに0.2秒差の3着。久々のダートで目処の立つ走りを見せた。トパーズSは後方からメンバー2位の36.3秒で追い込んでエスポワールシチーに0.3秒差の2着。上がり3Fは1.5秒上回った。ベテルギウスSは中団からメンバー最速の36.1秒で伸びてマコトスパルビエロに0.2秒差の2着。直線で包まれて少し脚を余した。門松Sは好位からマイネルアワグラスとの一騎打ちをハナ差で制した。ダートではコンスタントに36秒台の末脚が使える。半弟トーセンジョーダンは現在3連勝中。今回は佐藤哲騎手からテン乗りの川田騎手に乗り替わる。

サンライズバッカスは相手なりに走るタイプで06年秋以降は[1-3-6-5]で距離が長かった東海S以外は5着以内を確保。前走のジャパンCダートでは後方からメンバー3位の36.3秒で追い込んで4着。京都ダ1800mは[1-1-0-0]で平安S2着、アンタレスS3着がある。今回は佐藤哲騎手からテン乗りの岩田騎手に乗り替わる。マイネルアワグラスはシリウスSを勝ってからブラジルC1着、ベテルギウスS3着、門松S2着とオープンで堅実に走っている。ベテルギウスSと門松Sではダークメッセージとほとんど差がなかった。今回も斤量関係は変わらない。馬体が増え続けているのが少し気になるが、ルメール騎手でもうひと伸びがあれば。

ネイキッドは2連勝でオープン入り。福島放送賞は先行抜け出しで5馬身差で圧勝。大阪スポーツ杯は結果が出ていなかった阪神で好位からきっちり抜け出した。京都ダ1800mは[3-1-1-0]の巧者。デムーロ騎手が再度騎乗するのは魅力。浜田調教師は定年のため2月末で勇退する。マコトスパルビエロは07年の関越S以降、勝ち切れないレースが続いていたが、前走ベテルギウスSを制した。好位から直線で早めに抜け出してダークメッセージを完封。先行力のあるマコトスパルビエロらしい競馬だった。昨年の平安Sは3番手から粘って3着。今年は斤量が1キロ増えるが、アンカツが持ち味を生かせる展開に持ち込めれば。

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