中京記念
レース展望

過去10年で1番人気[1-0-2-7]で連対は10年前のエリモエクセルのみ。10年で馬連万馬券4回という波乱のハンデ重賞。ヤマニンキングリーは中日新聞杯1着、中山金杯2着、小倉大賞典2着と人気に応えている。中山金杯では直線の急坂、小倉大賞典では57キロを克服した。小倉大賞典はサンライズマックスの一瞬の切れ味に屈したが、外を回って強い内容。馬体も充実してきており、本格化している。中京芝は2戦2勝。中日新聞杯より斤量は2キロ増えるが、57キロは前走克服済み。メンバー、脚質的にも有力だろう。1番人気が不振なレース。鞍上はミクロコスモス、アイアンルック、ウオッカなど、重賞で乗れていない武豊騎手。

ヴィクトリーは惨敗が続いていたが、京都記念では逃げて3着に粘った。最近は逃げを封印していたが、陣営は脚質転換よりまずは復活を選んだようだ。ただし京都記念は昨年シルクフェイマスが逃げて3着に粘ったように逃げ馬の激走が多いレース。京都記念の結果だけで完全に復活したとは言い切れない。攻め駆けしないタイプだが、京都記念の追い切りは坂路で2頭併せで先着していた。そのあたりに復活の兆しはある。リンカーンの半弟という良血馬で皐月賞を逃げ切った馬。トップハンデ58キロと開幕週の馬場で高速決着になったときが課題か。今回は北村友騎手に乗り替わる。

トウショウウェイヴはアメジストSを勝ってオープン入り。東京芝[4-4-0-0]の東京(左回り)巧者で芝2000mは現在3連勝中。500万条件では1分58秒3、1分59秒0で走っており、高速決着に対応する下地はある。初のオープンで中日新聞杯2着があるフサイチアソートと同じ54キロは少し見込まれたか。直線の短いコースで吉田豊騎手がどう乗るかが鍵。バトルバニヤンは京都金杯5着、小倉大賞典6着。本来の前に行く競馬ができておらず、その点で見直す余地はある。ハンデは前3走のハンデ戦と同じ56キロ。善戦止まりでも恵まれなかった。距離は1800mの方が得意だが、ロスなく立ち回ってしぶとさを生かせれば。

小倉大賞典で0.2秒差の4着に粘ったレッツゴーキリシマ、金鯱賞2着がある芝2000m巧者マンハッタンスカイ、16番人気で愛知杯を勝ったセラフィックロンプ、中日新聞杯2着があるフサイチアソートあたりが人気面で続きそう。あとは穴でベンチャーナインはないか。終い一辺倒のため、開幕週、直線の短い中京コースと条件は厳しいが、右回りは内にモタれるため、左回りの方がスムーズに走るタイプ。昨年の中日新聞杯は最後方から伸びたイケトップガンが3着に入り、愛知杯でも最後方からチェレブリタが2着に突っ込んでいる。ベンチャーナインはプリンシパルSで後方2番手から追い込んで快勝。3着ヤマニンキングリーを子供扱いしている。

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