競馬アナリストGM
京王杯SC
レース展望

安田記念の前哨戦。過去10年で1番人気は[1-0-2-7]で1連対のみ。99年にグラスワンダーが勝ってから9年間連対がない。牡馬混合G1勝ちのある馬は[1-0-2-1]に対し、ない馬は[0-0-0-6]で4着が最高。2番人気は[3-1-3-4]で4連対、3番人気は[1-0-1-8]で1連対のみ。人気馬の信頼度は低い。馬連は10倍以下はなく、最近5年は85倍、36倍、64倍、20倍、80倍、62倍で中穴決着が続いている。東西別では関東馬[7-6-6-79]で13連対に対し、関西馬[3-4-3-51]で7連対。最近はアサクサデンエン1着(6人気)、シンボリエスケープ2着(9人気)、キストゥヘヴン2着(6人気)など、人気薄関東馬の激走が目立つ。

ファリダットはビリーヴの息子でデビューからずっと3番人気以内に支持されている。重賞は[0-2-1-4]で未勝利。前走の高松宮記念は出遅れて後方を進み、メンバー最速の34.4秒で追い込んだが0.4秒差の4着に終わった。前が残る展開で出遅れは致命的だった。馬体はまだ完成途上。実が入ってパンすれば、ビリーヴの血が騒ぎそうだが・・・。芝1400mは[2-1-0-2]で阪神カップ2着がある。芝1400mで連対を外したのはスワンSと阪急杯でどちらも前に行った2頭で決着。先週のNHKマイルCは前残りになり、武豊騎手のブレイクランアウト(1人気)は9着に終わった。差して届かず不安を払拭できるか。

トウショウカレッジは重賞[0-1-1-11]。阪急杯は後方2番手からメンバー最速の34.6秒で追い込んで5着。高松宮記念は後方からメンバー2位タイの34.5秒で追い込んで4着。切れる脚を使っているが、歯痒いレースが続いている。東京芝1400mではオーロCでメンバー最速の33.1秒で追い込んで2着、バレンタインSで後方からメンバー3位の33.7秒で差し切り勝ちがある。色気を出して前に行くと切れが鈍るため、今回も追い込みに徹する手か。内田博騎手は先週のNHKマイルCで前を追いかけずに前残りを演出。先週のアハルテケS(東京芝1400m)は後方から33.2秒で追い込んだショウナンアクロスが5着に終わっている。

スマイルジャックは昨年のダービー2着馬。神戸新聞杯と菊花賞は掛かって9着と16着に終わり、その後マイル路線に変えた。東京新聞杯は直線で馬群を捌いて伸び0.5秒差の3着、マイラーズCは3番手からしぶとく伸びてスーパーホーネットにクビ+ハナ差の3着。3歳時は平均ペースでバテないタイプだったが、折り合いに不安があるため、短い距離が合うようだ。芝1400mは初めてになるが、前半5F57.9秒のマイルCで好位から見せ場を作ったようにスピードはある。今回は岩田騎手がシンガポールでタスカータソルテに騎乗するため、テン乗りの田中勝騎手に乗り替わる。安田記念出走には賞金を加算する必要がある。

タケミカヅチはダービー卿CTで重賞初制覇。単勝6.7倍で押し出された1番人気だったが、見事に人気に応えた。直線で内にいたほとんどの馬がごちゃついて脚を余す中、タケミカヅチは前が空いてスムーズに抜け出して来れた。力で捻じ伏せたというより、そのあたりが大きかった印象。それでもここにきて馬体に実が入り充実してきたことは確か。中山芝は[1-2-1-1]で皐月賞2着がある。左回りでは内にもたれるため、右回りが合うこともあるのだろう。今回は東京芝1400mになるが、最近は終い一辺倒でない。過去10年の京王杯SCで柴田善騎手は[2-1-0-7]で2勝を挙げている。

リザーブカードは重賞[0-2-1-8]で前3走は阪神カップ3着、東京新聞杯4着、ダービー卿CT5着で善戦止まり。阪神カップは最後に凄い勢いで馬群を割ってきたが、前が空かずに追い出しが遅れたのが響いた。東京新聞杯は後方から鋭く伸びてきたが、テン乗りの内田博騎手が控えて位置取りが後ろ過ぎた。ダービー卿CTは直線で前が詰まって完全に脚を余した。力を出し切れないレースが続いているが、馬体が充実し着実に力をつけている。サクラバクシンオー産駒は東京芝1400mが得意でリザーブカードは[2-1-0-2]。今年の重賞で三浦皇騎手は[0-0-1-21]だが、久々に重賞制覇のチャンスがある。

ソルジャーズソングは高松宮記念の穴馬。15番人気で3着に激走し大穴をあけた。予想で「最後に並んで叩き合いになると少し前に出るタイプ」と書いたが、レースではその通りトウショウカレッジとの争いをハナ差で制した。ちなみに3連複35,840円、3連単191,140円。1-2着は3-1番人気でこの配当は本当においしかった。芝では[4-4-4-5]で複勝率70.6%。500万条件時代から相馬眼的に評価してきた馬で馬券の相性が非常にいい。強烈な人気薄を連れてきてくれる。東京芝1400mは奥多摩Sを1分20秒6で勝っている。7歳馬でもまだ19戦しかしていない。左回りの方が切れる脚を使える。

★現時点の狙い馬は予想結果に書いています。直前の予想ではそのまま狙うこともありますが、調子、馬場、枠順など総合的に判断した上で軽視する場合もあります。その点はあらかじめご了承ください。
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