日本ダービー
レース展望
過去10年で1番人気は[7-2-0-1]で9連対。07年のフサイチホウオー以外は連対を確保。前走皐月賞を勝った馬は[3-1-0-0]。2番人気は[1-1-0-8]で2連対、3番人気は[2-3-2-3]で5連対。連対馬20頭のうち18頭が5番人気以内で馬連は10倍以下が6回と堅く収まることが多い。ただし最近2年は14番人気のアサクサキングス、12番人気のスマイルジャックが2着に入り、馬連544倍、132倍と荒れた。最近は人気薄が激走し、波乱傾向が強まっている。連対馬20頭には全て重賞勝ちがあり、重賞未勝利馬は不振傾向。03〜06年の連対馬は全て前走重賞を勝った馬だった。重賞を勝って勢いに乗る馬が強い。
最近2年はNHKマイルC11着(3番人気)のアサクサキングスが14番人気で2着、皐月賞9着(4番人気)のスマイルジャックが12番人気で2着に激走した。明らかな敗因があり、東京コース適性のある馬なら巻き返し可能。東西別では関東馬[0-3-2-51]、関西馬[10-7-8-98]で関西馬が断然。連対した関西馬17頭のうち13頭が差し追い込み馬。前走重賞で上がり3Fメンバー3位以内の末脚を使った関西馬に注目。東京は今週からB→Cコースに変更される。1986年以降、オークスとダービーが違うコースで行われるのは初めて。これは何を意味するのか。Cコース変更で先週までの傾向が変わる可能性があるので注意。
アンライバルドは皐月賞を1分58秒7の好タイムで快勝。スローの上がり勝負の経験しかない馬が速い流れをあっさり克服して一頭だけ次元の違うレースぶり。4コーナーから直線で一気に先頭に立ったときの瞬発力は凄かった。新馬戦のレースのラスト3Fは11.3-11.9-11.0秒。一気にトップスピードに乗ってブエナビスタを完封したのは、やはりダテではなかった。JRA発表の皐月賞のレーティング116はディープインパクトと同じで近年最高レベル。父ネオユニヴァースを超えるインパクトのある勝ち方だった。1986年以降、スプリングSと皐月賞を制したミホノブルボン、ナリタブライアン、ネオユニヴァース、メイショウサムソンは全てダービーを制している。
皐月賞は岩田騎手と同じエージェントの川田騎手(ゴールデンチケット)と福永騎手(アーリーロブスト)が前半5F59.1秒で飛ばしたことで、道中10番手以下を進んだ馬が7着まで占めた。ここをどう考えるか。展開に乗じて好走した馬はいないか。アンライバルドは一気にトップギアに入るが、東京は直線が長い。力の違いを見せつける可能性もあるが、岩田騎手の乗り方に懸かる部分もある。父はダービー馬ネオユニヴァース、半兄は3戦3勝でダービーを制したフサイチコンコルド。陣営は距離2400m、道悪はこなすとコメント。最終調教は栗CWで1番時計を出し攻めてきた。JRAの設定は大外18番枠。これがどう出るか。
アプレザンレーヴは青葉賞をメンバー最速タイの34.2秒で差し切り勝ち。直線でのトップカミングとの攻防は03年青葉賞のゼンノロブロイとクラフトワークの攻防を彷彿させた。ちなみにゼンノロブロイはダービーでネオユニヴァース(アンライバルドの父)に敗れている。過去10年の青葉賞で8枠は[0-1-0-25]だっただけに8枠17番から終始外を回って勝ったことは評価できる。毎日杯は3着に敗れたが、出遅れなければ勝っていたのではないか。550キロでデビューした馬が前走526キロ。馬体の造りは父シンボリクリスエスに似ているが、まだ芯の入りが浅い部分がある。東京コースは2戦2勝。青葉賞馬がダービーを勝てば史上初。
ロジユニヴァースは皐月賞で14着に惨敗。シンボリルドルフ、フジキセキと同様にデビューから4戦4勝で弥生賞を制した馬。速い流れで完全前崩れの展開で高速決着になったとはいえ、不甲斐ない負け方だった。皐月賞の調教後の馬体重は504キロだったが、当日は前走から10キロ減の490キロで細く映った。調教の負荷が超回復ではなく、逆効果になったのか。左前脚が外向しているため、休養を挟みながら大事に使われてきた馬。今回は坂路でソフトに仕上げた。調教後の馬体重は514キロに回復している。アンライバルドに瞬発力では敵わない。横山典騎手の頭脳がどう判断するか。雨はプラスに働く。
リーチザクラウンは皐月賞で13着に惨敗。前が飛ばしたため、大外枠からハナを切れず、3コーナーで掛かって前に並びかけて前崩れの展開を演出。これだけはやってはいけないという最悪の乗り方だった。きさらぎ賞で控えずに勝ちに行ったことが大一番でモロに出た印象。昨年暮れに橋口調教師は「うちにいたダンスインザダークとハーツクライより上」とコメント。ダービーを前に武豊騎手は「ダービー向き」とコメント。最終調教は坂路でアイアンルックと併せて1番時計を出し攻めてきた。調教後の馬体重は518キロで皐月賞の調教後より10キロ増えている。逃げて結果を出してきた馬。武豊騎手はどう乗るか。
皐月賞で最後方からメンバー最速の34.4秒で追い込んで2着に入ったトライアンフマーチ、皐月賞でメンバー3位の34.7秒で追い込んで3着に入ったセイウンワンダー、皐月賞で後方から捲くって4着に入ったシェーンヴァルト、NHKマイルCを1分32秒4の好タイムで制したジョーカプチーノ、NHKマイルCは直線で致命的な不利があった毎日杯の勝ち馬アイアンルック、NHKマイルCをひと叩きされた共同通信杯の勝ち馬ブレイクランアウト、プリンシパルSを勝って出走権を確保したケイアイライジン、デビュー当時から角田騎手がこの馬でダービーに行くとコメントしていたアントニオバローズ、東京2戦2勝で東スポ杯2歳Sを勝っているナカヤマフェスタなど伏兵は多士済々。
ナカヤマフェスタは皐月賞で8着に敗れたが、中団より前に行った馬の中では最も粘っている。左前脚の爪の挫石で弥生賞を回避し、京成杯からぶっつけで臨んだ影響もあった。東スポ杯2歳Sでは好位から11.6-11.4-11.3秒の尻上がりラップでブレイクランアウトを完封した。芝1800m以上でラスト3F全て11秒台の尻上がりラップで勝った馬は、今年のメンバーでナカヤマフェスタしかいない。東京の新馬戦は直線で前が壁になったが、ラスト100mでエンジンが点火すると凄い伸び脚。蛯名騎手はダービー17回目の騎乗。直線でアンライバルドに交わされてもハイアーゲームのときのように慌てないこと。「フェスタ」とは「祭」だ。
★2007年のダービーは◎ウオッカ(1着)でパドック診断では14番人気のアサクサキングス(2着)を取り上げ、馬連54,470円、馬単97,890円、3連単1着固定30点で2,155,760円を的中。3連単は3,000円が215万円に化けて、多くの会員の方からお礼のメールをいただきました。今年も大一番で高配当を狙います。
▼パドック診断(抜粋)
2007年 ダービー
○7:ウオッカ(1着)
△6:アドマイヤオーラ(3着)
注5+:アサクサキングス(2着)
ウオッカ:10キロ減想定で4キロなら許容範囲。馬体の造り目立ち後肢の踏み込みにブレがない。前走より仕上がる。
アドマイヤオーラ:馬体2キロ減なら許容範囲。馬体はキープできており引き続き好気配。
アサクサキングス:馬は引き続き元気一杯で活気ある。前走は1枠が敗因。
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