安田記念
レース展望

春の東京G1のフィナーレを飾る安田記念。過去10年で1番人気は[0-1-1-8]で1連対のみ。最近9年連対がない。唯一連対したグラスワンダーは単勝1.3倍の断然人気。押し出されて1番人気になった馬は不振。2番人気は[2-1-0-7]で3連対、3番人気は[1-1-2-6]で2連対。3番人気以内での決着は07年のみ。6〜9番人気が6連対、10番人気以下が4連対と人気薄の連対が多く、馬連は万馬券が5回とかなり荒れている。外国馬は[2-2-2-15]で3着以内に入った6頭のうち5頭が香港馬。05年サイレントウィットネス3着、06年ブリッシュラック1着、ジョイフルウィナー3着、08年アルマダ2着など、最近は香港馬の活躍が目立つ。

ウオッカは東京芝[4-2-1-1]でエリザベス女王杯取り消し後のジャパンC以外は3着以内を確保。東京芝1600mは[2-1-0-0]で安田記念とヴィクトリアMを圧勝している。安田記念は3枠5番から内ラチ沿いの3番手を進み、メンバー最速タイの34.0秒で抜け出した。パトロールビデオを見ると内はかなり荒れていたが、ラチ沿いの1頭分だけは芝が剥げておらずマシな状態。そこ通ってきた馬が1〜3着を独占した。ヴィクトリアMは断然人気でも前に行った馬はウオッカに無抵抗で2、3着狙い。2着の走破タイム1分33秒6は前日の1000万条件より0.2秒遅い。内&前が断然有利な馬場状態で3枠6番という好枠だった。

ヴィクトリアM当日は、周辺が雨雲に覆われていたが、奇跡的に雨はほとんど降らなかった。安田記念は1分32秒7、ヴィクトリアMは1分32秒4で圧勝したが、枠順、馬場など恵まれた部分もあった。安田記念はヴィクトリMで2着に敗れたことで2番人気だった。ウオッカはG1を5勝しているが、そのときの馬番は4、3、5、14、1番で天皇賞(秋)以外は内枠だった。東京芝1600mを1分32秒台で勝った馬の次走は[2-8-1-21]で勝ったのはキングカメハメハとローレルゲレイロのみ。1分32秒4以下で勝った馬は[0-1-0-5]で連対はオグリキャップのみ。週末は雨予報。馬場、枠順、前走など関係ない強さを見せられるか。

ディープスカイは東京芝[2-3-1-0]、東京芝1600m[1-1-0-0]でNHKマイルCを1分34秒2(稍重)で勝っている。昨年のダービー馬で一昨年のダービー馬ウオッカとは3度目の対決。天皇賞(秋)は直線での叩き合いに敗れてハナ+クビ差の3着。ジャパンCでは外からメンバー最速の33.8秒で追い込み、道中掛かったウオッカに3/4馬身先着。昨年は3歳でウオッカと同斤だったが、今回は2キロ重い58キロを背負う。前走の大阪杯は直線でドリームジャーニーに差されてクビ差の2着。交わされた後にしぶとく食い下がり、G1馬の底力を見せた。休み明け、勝ち馬より2キロ重い59キロが応えたが、復帰戦としては上々の内容だった。

今回は叩いた上積みが見込め、定量の58キロ。芝1600mの持ちタイムが1分34秒2のため、高速決着になったときは大幅にタイムを詰める必要がある。陣営は対応させるための調教をしてきたという。ただし凱旋門賞に挑戦しようとしている馬で春の最大目標は次の宝塚記念。少し矛盾しないか。四位騎手は勝負懸かりのレースがある日は騎乗数を減らす。ディープスカイでは、NHKマイルC2頭、ダービー4頭、神戸新聞杯3頭、天皇賞(秋)4頭、ジャパンC2頭、大阪杯4頭だったが、今回は5頭に騎乗する。過去10年の宝塚記念で安田記念の勝ち馬は[0-0-0-3]に対し、2着馬は[3-0-0-0]で勝率100%。

スーパーホーネットは東京芝[3-0-0-4]、東京芝1600m[0-0-0-3]で安田記念は07年が18番人気で11着、昨年は1番人気で8着に敗れている。昨年は少し出遅れてドラゴンウェルズとぶつかって態勢が崩れ、仕掛けて中団に押し上げたが、直線で伸び切れなかった。前半のロスと馬場の悪いところを通ったことが響いたが、直線で540キロを超えるブリッシュラックに寄られたことも応えている。京王杯SCでは馬体が6キロ減っていたが、美浦に滞在した効果で馬体は4キロ増えていた。以前は関東に輸送すると馬体が減って力を出せなかったが、毎日王冠を勝ったようにもうクリアできたのではないか。

07年からスワンS1着→マイルCS2着、京王杯SC1着→安田記念8着、毎日王冠1着→マイルCS2着と前哨戦のG2を強い内容で勝ち、本番で勝てないレースが続いている。今回もG2のマイラーズCを勝ったが、休み明けで馬体に余裕があり、スローの上がり勝負でストレスの少ない競馬だった。昨年の毎日王冠ではウオッカを差して勝っている。ウオッカは57キロを背負っていたが、それだけでスーパーホーネットは勝ったのだろうか。スーパーホーネットの本質に今年のポイントが潜んでいる可能性がある。マイル前後で渋った馬場では[3-0-1-0]で雨はプラスに働く。昨年暮れに一緒に香港遠征したローレルゲレイロは高松宮記念を制した。

カンパニーはG1[0-0-1-9]で安田記念は05年5着、06年11着、マイルCSは07年5着、08年4着で掲示板に載った3回は0.3秒差。昨年の天皇賞(秋)はメンバー最速の33.5秒で追い込んでタイム差なしの4着。色気を持って前に行くと切れが鈍り、後方でタメると届かない。横山典騎手の頭脳はどう判断するか。ローレルゲレイロは高松宮記念でG1初制覇。馬体の張り、毛づやが目立つ渾身の仕上げ。直線でスリープレスナイトに交わされたが、最後に差し返した。芝1600mは[1-4-1-4]で東京芝1600mでは東京新聞杯1着、NHKマイルC2着がある。藤田騎手が粘れる展開と位置取りを見つけるか。昆厩舎は2頭出し。

香港からはアルマダとサイトウィナーが参戦。アルマダは昨年の安田記念2着の後、香港で5、6、5、4、9着に終わっている。ただし勝ち馬とは0.6秒差以内で大敗はしていない。ホワイト騎手は東京芝[0-4-0-6]。当日は安田記念にしか乗らないが、前日の芝戦に1レース騎乗する。位置、コース取りなど分析力が優れている騎手。サイトウィナーはチャンピオンズマイルの勝ち馬で勝てば100万ドルのボーナスが支給される。チャンピオンズマイルは稍重で前残りだった。馬場が渋ったら要注意か。京王杯SCを勝ったスズカコーズウェイ、京王杯SCは不利があったスマイルジャック、東京新聞杯の勝ち馬アブソリュートあたりが人気面で続きそう。

アブソリュートは東京芝1800mの新馬戦をメンバー最速の33.9秒で差し切った。レースの上がり3Fは11.8-11.8-11.4秒で持続&尻上がり。500万条件も連勝。その後、休養して不振に陥ったが、不良馬場の東京新聞杯で重賞初制覇。芝1600mは[4-0-0-1]で初の関西輸送で馬体がガレたマイラーズC以外は勝っている。左回りの芝1600mは全てメンバー最速の末脚で3戦3勝。母の母が名牝ダイナアクトレスというのはジャパンCでディープスカイとウオッカに勝ったスクリーンヒーローと同じ。宗像厩舎は重、不良の芝重賞で6番人気以内なら[2-2-0-0]。同馬主、騎手、厩舎のバランスオブゲームも重巧者だった。田中勝騎手は安田記念[1-2-1-6]。1992年にヤマニンゼファーで勝っている。

★先週の予想結果

競馬アナリストGM ダービー、欅Sなど的中!6月恒例の爆勝モード突入か!

万馬券娘MR ダービー、目黒記念的中!穴ミヤビランベリ激走、過去の夏実績を公開中!

[Home]