安田記念
有力馬診断
[7 ]ディープスカイ
昨年の毎日杯を勝って本格化してからは[4-2-1-0]で展開、馬場、距離に関わらず崩れていない。ダービーでは内が有利な馬場で大外一気を決めている。大阪杯はドリームジャーニーに差されたが、休み明けで59キロを背負って最後に差し返す根性を見せた。まだ古馬に勝っていないが、能力は現役最強レベル。春の最大目標は宝塚記念で今回は少し余裕を残しているが、このレベルの馬になると普通に仕上がれば力は出せる。目標は次でも陣営にはウオッカを倒してという意識がありそう。四位騎手はウオッカでダービーを制した騎手。武豊騎手のウオッカには負けたくないはずだ。芝1600mの持ちタイムが稍重で行われたNHKマイルCの1分34秒2で高速決着に課題があるが、日曜に晴れて良馬場に回復しても荒れ馬場でそれなりに時計は掛かりそう。その点で対応できるのではないか。追走に苦労して切れる脚が使えないということがない限り、底力で馬券圏内に突っ込んでくるはずだ。今の外差し馬場はプラス。ただし緩い流れで好位から鋭く抜け出されると差して届かず2着ということも考えられる。
[7 ]ウオッカ
安田記念とヴィクトリアMを圧勝したが、どちらも枠順、馬場など恵まれた部分があった。1分32秒台で走ったのだから能力は高いが、今回も同じような競馬ができるとは限らない。ただしまた内枠を引き、日曜は晴れて馬場は回復する方向。馬場の内側が荒れているため、一概に内枠が有利とは言えないが、条件は好転しつつある。前走は直線で楽に抜け出し馬なりで勝てるレースだったが、武豊騎手は直線半ばで鞭を入れてさらに後続を引き離した。その結果、勝ちタイムは1分32秒4の猛タイム。最後は余力を残していたが、少し走り過ぎた感がある。最終調教はバネの利いたフットワークで動きは良かったが、馬体は少しスマートに映った。芝1600m[6-2-0-0]の巧者で得意の東京なら崩れることは考えにくいが、パドックに注意したい。昨年のヴィクトリアMの前半5Fは60.0秒、安田記念は57.9秒、今年のヴィクトリアMは58.6秒。内枠に入ったときは馬群で揉まれないように前で競馬をしている。前半5Fが57秒台前半(良馬場換算)に突入して先行したときに内枠(=先行)がアダになる可能性がある。
[6+]カンパニー
芝1600mは[3-1-0-3-2-1]で06年安田記念11着(致命的不利)以外は5着以内、勝ち馬とは0.3秒差以内に入っている。東京芝1600mの05年安田記念5着は直線で狭くなり窮屈な走り、06年安田記念11着は不利、08年東京新聞杯4着は出遅れ&直線で接触と全て敗因がある。昨年の天皇賞(秋)は後方2番手からウオッカの上がりを0.9秒上回る33.5秒でハナ+クビ+ハナ差の4着。ゴールした後は突き抜けていた。2F目からラスト1Fまで11秒台が続く厳しい流れが向いたのは確かだが、ウオッカ、ディープスカイに迫った事実を評価したい。横山典騎手が騎乗してから終い一辺倒でなくなり、58キロで勝ち、G1の着差をタイム差なしまで詰めた。前半5F57.3秒のハイペースになった07年関屋記念では、メンバー最速の33.3秒でインパクトのある大外一気を決めている。安田記念では前半5Fが57.5秒以下になるとブラックホーク(直線一気)、ツルマルボーイ(直線一気)、アサクサデンエン(中団差し)と差し追い込みが決まる傾向がある。1986年以降の平地G1で8歳馬が勝った馬はいないが、前半5Fが57秒台前半のハイペースになると大逆転の可能性がある。
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