札幌記念
レース展望
過去10年で1番人気は[3-2-2-3]で5連対。単勝2.5倍以下なら[2-2-1-0]で複勝率100%。2番人気は[3-3-1-3]で6連対、3番人気は[0-0-3-7]で連対なく不振。馬連は10倍以下が4回あるが、最近4年は310.7倍、35.5倍、203.9倍、15.2倍と荒れている。最近4年で8番人気以下で連対した4頭は前走札幌または函館で2、3着に敗れた馬だった。前走函館記念は[3-4-3-31]で連対した7頭のうち4頭は前走6着以下からの巻き返し。前走クイーンSは[2-1-1-3]で連対した3頭は札幌記念で9、9、5番人気だった。前走G1出走馬は札幌記念で3番人気以内に支持されれば[4-1-2-3]で複勝率70%。
ブエナビスタは6戦5勝で現在5連勝中。全6戦とも上がり3Fはメンバー最速で末脚の切れ味は凄いものがある。オークスでは並の馬では届かない位置から大外一気を決めた。桜花賞とオークスで負かしたレッドディザイアも名牝レベルだが、ブエナビスタの末脚の切れ味、勝負根性は相当。パドックでは落ち着いて全く歓声に動じる気配なし。3歳春の時点でここまで堂々としている馬は珍しい。桜花賞前に「ここにきて馬体のバランスが良くなり、クラシック前のディープインパクトの雰囲気に近づいた」と記したが、ディープインパクトと同様にメンバー最速の末脚で2冠達成。名馬は独特のシグナルを発するときがある。
今回は休み明け、初の古馬相手、初の札幌&距離2000m。休み明けのチューリップ賞を快勝したように久々は苦にしないタイプだが、最終調教の動き、気配に注目したい。追い込んで勝ってきたように脚質的に小回りの芝2000m向きではないが、チューリップ賞で外から捲くって直線でひと伸びして勝ったように騎手の指示に従順で自分から動いて行けるタイプ。極端に内&前が有利な馬場でなければ、チューリップ賞のように外から早めに捲くるのだろう。凱旋門賞の前に自分のスタイルを崩してまで勝利に拘る必要はない。逆に桜花賞&オークスのように外が伸びる設定なら楽勝もあり得る。
古馬との力関係に関しては、52キロで古馬と5キロ差あれば問題なさそう。ダイワスカーレットがいれば、逃げ切る可能性があるが、今回のメンバーにそのレベルの馬はいない。ただし小回りで直線の短いコースだけに危うい面がない訳ではない。週末は雨が降る予報が出ており、馬場が悪化したときは少し不安がある。「真の名馬に馬場は関係ない」という走りを見せられるか。凱旋門賞に向けて馬体がどこまで成長しているか注目したい。凱旋門賞でディープインパクトは好位から伸び切れず3着に終わったが、ブエナビスタには自分の競馬に徹して欲しい。競馬ファンが見たいのはブエナビスタの末脚。
マツリダゴッホは金鯱賞を鼻出血で回避。有馬記念12着、大阪杯7着と惨敗が続いたが、どこまで立ち直ってくるか。休み明けは[3-2-0-2]で久々は苦にしない。札幌芝は[2-1-0-2]で昨年の札幌記念は早めに抜け出して2着。コース適性は十分にある。4コーナーから直線でブエナビスタに見られない位置からスパッと抜け出せれば。見つかると差される。ミヤビランベリは目黒記念、七夕賞を連勝。目黒記念は不良馬場で一頭だけ次元の違う走りで5馬身差の圧勝。七夕賞は57キロを背負って勝ったように地力強化を窺わせた。右回りの芝2000mは[4-0-3-1]の巧者。雨で馬場が悪化したら要注意。
4戦連続重賞連対中のヤマニンキングリー、昨年の勝ち馬タスカータソルテ、函館記念の勝ち馬サクラオリオン、同2着馬マヤノライジン、芝2000m巧者マンハッタンスカイ、皐月賞4着、ダービー6着に善戦したシェーンヴァルトなど伏兵は多い。ヤマニンキングリーは中山金杯でミヤビランベリに先着。札幌芝2000mは合いそうだが、仕上がりが鍵。ドリームサンデーは函館記念で後方から追い込んで0.4秒差の5着。勝ったのは同じ池江郎厩舎のサクラオリオン。これまで前に行く競馬をしてきた馬がなぜ控えたのだろう。パドックでは仕上がりの良さが目立っていた。右回りで渋った馬場なら[3-0-0-0](全て芝1800m)。今回は中館騎手に乗り替わる。
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