セントウルS
レース展望

サマースプリントシリーズの最終戦&スプリンターズSの前哨戦。芝1200mに変更された00年以降、1番人気は[3-2-3-1]で昨年のスズカフェニックスを除き3着以内を確保。開幕週で前が残りやすく、逃げ先行タイプは[3-1-1-0]だが、差し追い込みタイプは[0-1-2-1]で1連対のみ。2番人気は[2-3-2-2]で5連対、3番人気は[1-1-0-7]で2連対。人気馬同士で堅く収まることが多いが、最近2年は11番人気が連対して馬連は135倍、166倍と荒れた。59キロを背負った馬は[0-3-2-1]で複勝率83%と堅実だが、まだ勝った馬はいない。今年は高松記念を勝ったローレルゲレイロが59キロを背負う。連対馬の脚質は逃げ3先行12差し1追込4。開幕週で前が残りやすい。高速決着に対応できる逃げ先行タイプのスピード馬を重視したい。

橋口厩舎はスプリンターズS連覇を狙うスリープレスナイトとサマースプリントシリーズの連覇を狙うカノヤザクラの2頭出し。スリープレスナイトは芝1200m[3-1-0-0]、ダ1200m[6-1-0-0]でこの距離では崩れたことがない。高松宮記念はローレルゲレイロに差し返されたが、蕁麻疹で帰厩が遅れ、オーシャンSをパスしてぶっつけで臨んだ影響があったのだろう。今回も休み明けになるが、順調に乗り込んでおり、春より仕上がりは良さそう。本番は次のスプリンターズSで、同厩のカノヤザクラにサマースプリントシリーズの優勝がかかっているため、前哨戦に徹するのか、勝利で援護射撃するのかは微妙なところ。牝馬に57キロは楽な斤量ではないが、地力で克服するか。昨年のスプリンターズSでJRAが前日に散水したように高速馬場に少しウィークポイントがある。

橋口厩舎は03年のNHKマイルCで1番人気のゴールデンキャストが前日の散水て沈められたが(能力不足もある)、最近は前日に散水したスプリンターズSをスリープレスナイトが勝ち、カノヤザクラがアイビスSDを外枠で連覇するなど、JRAとの立場が逆転している。流れが変わったのは、06年の新潟記念でヴィータローザのハンデが58キロになってからか。カノヤザクラは昨年の勝ち馬。直線では小牧騎手が後ろを振り返る余裕があった。今年はアイビスSDを連覇したが、北九州記念は馬場の荒れた内を通り、直線でスムーズさを欠いたことが響いて3着に終わった。ただし今回はサンダルフォンが3キロ増に対し、カノヤザクラは同斤の56キロ。夏馬タイプで休み明けを除き7〜9月は[3-1-1-0]。56キロと昨年のように最初の1Fをゆったりと入れるかが鍵。

ローレルゲレイロは高松宮記念の勝ち馬。安田記念惨敗は厳しいペースで仕方ない。休み明け、59キロは条件は厳しいが、1週前に坂路で50.2秒の好タイムを出している。本番は3週後のスプリンターズSだが、ここで無様なレースをするようでは厳しくなる。59キロを背負った馬は3着以内を確保することが多い。サンダルフォンは北九州記念の勝ち馬で勝てばサマースプリントシリーズの優勝が決まる。北九州記念は全てが上手くいったが、地力が強化され、脚質に幅を広げているのは確か。松永幹厩舎は、新潟記念でダンスアジョイが負けてサマー2000シリーズ優勝を逃し、先週の小倉2歳Sはサリエル(外枠発走)が負けて夏の小倉完全制覇を逃したが、3度目の正直なるか。アルティマトゥーレ、ソルジャーズソング、コスモベルあたりにも注意したい。

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