セントライト記念
レース回顧
ナカヤマフェスタは外枠スタートから7番手を進み、3コーナーから徐々に進出して直線に向くと外からしぶとく伸びて差し切り勝ち。上がり3Fはメンバー3位タイの35.0秒。3コーナーで手応えが悪くなって蛯名騎手の手が動いたが、そこからいい脚を長く使った。さすがにダービー4着馬。外を回っての勝利でこのメンバーでは地力が違ったようだ。ただしラスト2Fは12.0−12.2秒と12秒台にラップが落ちており、その点で少しメンバーに恵まれた感がある。馬体は6キロ減っていたが細くはなく、むしろ春より後肢の踏み込みが良くなったいたことが好印象。折り合いはつくし、これなら菊花賞でもそれなりに期待できるのではないか。蛯名騎手は中山の長丁場が得意で今回も上手く乗った。ナカヤマフェスタは今回の走りを見る限り、右回りでも問題ない。ラスト3Fが尻上がりラップになった東スポ杯2歳Sの勝ち馬。2着のブレイクランアウトは朝日CCで古馬を相手に2着に好走した。この流れから3着のサンカルロが出走したら注意したい。
セイクリッドバレーは好位の内を進み、直線で内からしぶとく伸びて半馬身差の2着。前4走は後方から追い込む競馬をしていたが、松岡騎手がレース前から宣言していた通り、積極的な競馬で持ってきた。春は3、4コーナーで外を回るロスが響いて最後に止まることが多かったが、今回は松岡騎手がそこを考慮して内から上がってきたことが功を奏した印象。2戦連続で馬体が減っていたが、最終調教で鞭を入れて目一杯に追ったのにも関わらずプラス2キロ。パドックでは馬体の張りが良かったように上手く仕上げていた。菊花賞は距離に課題がありそうだが、今回のように内に拘った競馬をするのだろう。
フォゲッタブルは中団からメンバー2位の34.9秒で伸びて3着。スタミナを感じさせる走りで菊花賞の出走権を確保。前走の阿賀野川特別は2着だったが、昨年は3着のダイワワイルドボアがセントライト記念を制している。来年も阿賀野川特別組に注意したい。勝ち切れないレースが続いているが、芝2200m以上では[2−1−1−1]と堅実。これまで長丁場では持ちタイムがなかっただけに2分12秒1で走ったことは今後に繋がりそうだ。春のクラシックには間に合わなかったが、母はエアグルーヴでセレクトセールで2億5000万円で取引された良血馬。菊花賞でどんな走りを見せてくれるのか注目したい。
アドマイヤメジャーは出遅れ気味のスタートで後方を進み、直線で外に出してメンバー最速の34.8秒で追い込んできたが0.2秒差の4着。出遅れて位置取りが悪くなり、勝負どころで馬群に包まれて追い出しが遅れるロスが響いた。いい脚を長く使える馬だが、今回は持ち味を発揮できなかった。ただしラスト2Fが12秒台に落ちたことを考えると差し切ってもおかしくない。小柄な馬で中山の急坂が少し応えたのだろう。3着以内に入れなかったが、安藤勝騎手の騎乗を見ると是が非でも菊花賞の出走権という感じでもなかった。賞金的に菊花賞は抽選での出走になりそう。相馬眼的に直線が平坦な京都で大化けする可能性がある。
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