ローズS
レース展望

秋華賞トライアル。07年から外回りの芝1800mに変更された。過去10年で1番人気は[3-2-1-4]で5連対。オークスから直行した馬は[1-1-0-4]でオークス馬は[0-0-0-3]に対し、前走がオークスでない馬は[2-1-1-0]で複勝率100%。2番人気は[3-1-2-4]で4連対、3番人気は[1-2-1-6]で3連対。距離変更後の07年は1-2-3番人気で堅く収まったが、重馬場の08年は7-9-1番人気で馬連230倍、3連単1516倍と荒れた。オークスから直行した馬は[4-4-2-32]で連対した8頭のうち4頭は桜花賞で4着以内に好走していた。オークス直行組は桜花賞の成績を考慮する必要がある。今年の該当馬はレッドディザイアとジェルミナル。過去10年で前走オークス勝ち馬は[0-0-0-4]と大不振だが、今年はオークス馬ブエナビスタの参戦はない。前走オークス2着馬は[1-2-2-2]で複勝率71.4%。

レッドディザイアは桜花賞&オークス2着馬。桜花賞は後方からメンバー2位の33.7秒で抜け出したが、最後に外からブエナビスタに差されて半馬身差の2着。直線で外からジェルミナルに来られたことで手前を替えるのが早過ぎたぶん伸び切れなかった。オークスは中団の内から馬群を捌いて一気に抜け出したが、ブエナビスタにゴール寸前で差されてハナ差の2着。ブエナビスタが強過ぎただけで普通の年なら2冠馬。それも4戦4勝で無敗の2冠馬だったのではないか。馬体の造りを見ても名牝レベル。ブエナビスタが凱旋門賞を断念したため、秋華賞で3度目の対決がある。まずはここを楽に勝って秋華賞に向いたいところだろう。1週前は坂路で50.0秒の1番時計。3F35.9秒は早い。今年は4歳牝馬のレベルが低い。秋華賞の後はエリザベス女王杯も狙える。

ジェルミナルは桜花賞とオークスをメンバー3位の上がりで3着。ブエナビスタとレッドディザイアには完敗だったが、馬体細化と闘いながら他の馬には負けなかった。オークスは長距離輸送で馬体細化リスクがあったが、逆に6キロ増えていたことは好感が持てた。馬体が細めに映るのは体型的なものもある。まずは馬体の成長と調教の動き、気配に注目したい。ブロードストリートはオークス4着。道中ジェルミナルの後ろで脚をタメたが、直線でスペースがなく、仕方なく馬場の荒れた内を突いたことが少し応えている。忘れな草賞でマークする相手を間違えて負けたことでスイートピーSを使い、中2週で再度東京に長距離輸送。それを考えるとよく走っている。こちらもまずは馬体がどこまで成長したか注目したい。芝1800mはスイートピーSで切れる脚を使って勝っている。

ミクロコスモスは阪神JF3着馬。春はクラシックに出走できなかったが、立て直して臨んだ大倉山特別では後方からメンバー最速の33.8秒で差し切り勝ち。小回りの芝1800mで新たな面を見せた。2着パールシャドウは次走、3着メイショウベルーガは2走後に勝ち上がっている。武豊騎手は重賞で5、4、13、16、9着と人気を裏切り続けているが、過去10年のローズSでは[3-2-0-2]で連対率71.4%。そろそろ競馬ファンのため息をガッツポーズに変えるか。折り合いが鍵。ワイドサファイアはオークスで放馬して競走除外。春は馬体に芯が入っていなかったが、それがどこまでクリアされたか。ヒカルアマランサスは忘れな草賞でブロードストリートがマークした馬。敗因は2戦連続の馬体減。阪神芝1800mの君子蘭賞は強い勝ち方だった。池江親子厩舎の管理馬は、なぜか突然パフォーマンスを引き上げることがある。

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