デイリー杯2歳S
レース展望
過去10年で1番人気は[5−1−1−3]で6連対。単勝1倍台の1番人気は[3−0−0−0]で勝率100%。単勝2倍以上は[2−1−1−3]で連対率42.9%。07年のマリエンベルクが単勝4.4倍で8着に終わったように混戦で人気が割れたときは危険。2番人気は[0−5−0−5]、3番人気は[2−3−2−3]で各5連対。毎年1〜3番人気の1頭が必ず連対しているが、4、5番人気の連対はない。馬連は10倍台までが6回と堅く収まることが多い。
連対馬20頭のうち11頭に1600m以上の経験があり、残る9頭のうち7頭に重賞またはオープンで連対があった。連対馬20頭のうち18頭が前走連対。前走4着以下は[0−1−2−34]と不振。前走1番人気に支持された馬は[7−4−1−25]だが、前走オープン以上で1番人気に支持された馬がデイリー杯2歳Sで3番人気以内に支持されると[4−1−1−3]で連対率55.6%。今年はダノンパッションとエーシンホワイティが該当するが、ダノンパッションは前走4着に敗れている。
登録馬は20頭と多かったが、回避馬が続出して今年も例年通り12頭前後の少頭数になりそう。デイリー杯2歳Sで直線だけで追い込んで連対した馬は、ファストタテヤマ、ブルーイレヴン、ペールギュント、タケミカヅチなど、後の重賞で活躍する傾向がある。先週は開幕週で前が残るレースもあったが、京都大賞典でオウケンブルースリが大外一気を決めたように脚力があれば外から差せる馬場設定になっている。果たして今年は直線一気を決める馬はいるのだろうか。
ダノンパッションは札幌2歳Sで1番人気に支持されたが4着に終わった。武豊騎手が早めに動いたが、前に追いつけず、最後はアーバンウイナーに差された。スローの前残りの展開で大外を回って早めに動く競馬ではさすがに厳しかったようだ。前2走ともスローペースだったのは少し気になるが、折り合いを考えると距離が短くなるのはプラスに働きそう。馬を前に置いて進められる内枠の方が競馬はしやすい。JRAがどこに入れてくるか。札幌2歳Sは8枠13番だった。
フローライゼは新馬戦を逃げて勝ったが、新潟2歳Sは出遅れて後方2番手からメンバー2位の33.5秒で追い込んで2着に入った。新馬戦より3ロ重い54キロを背負い、持ちタイムを2.7秒詰めたのだから大したもの。直線では若さ丸出しだったが、最後ひと伸びしてシンメイフジに食い下がったように能力はありそう。新潟2歳S3着クロフォード、4着ギュンターは芙蓉Sで6、11着に終わった。まだ未知な部分があるが、京都外回りなら前走のように差す競馬か。
リディルは馬っ気を出していた新馬戦はリルダヴァルに完敗だったが、続く阪神芝1600mの未勝利戦(稍重)を好位から抜け出して2馬身差で楽勝した。3、4着馬は次走未勝利戦を勝ち上がっている。橋口厩舎の管理馬で母はエリザベス女王杯を直線一気で制したエリモシックの全妹エリモピクシー。今の時点で好位から切れる脚を使えるのは魅力。小牧騎手はこの馬で朝日杯FSに向かいたいようだ。ちなみに「リディル」とは「北欧神話に出てくる剣の名前」。
ダイワバーバリアンは前走未勝利戦を2馬身半差で快勝。距離短縮で折り合って切れる脚を使えた。半兄にラジオNIKKEI賞を制したストロングガルーダ。今回は内田博騎手からテン乗りの岩田騎手に乗り替わる。エーシンホワイティは未勝利戦をレコード勝ちし、1番人気に支持されたフェニックス賞は好位から伸び切れず2着。重馬場が応えたか。サクラバクシンオー産駒で距離は1200mしか経験がない。鞍上はデイリー杯2歳Sで[2−0−4−5]と相性のいい福永騎手。
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