AR共和国杯
レース展望

G1の谷間に行われる長距離ハンデ重賞。過去10年で1番人気は[1−2−1−6]で3連対。G1連対馬は[0−0−1−2]、G2勝ち馬は[0−0−0−3]で連対なく不振。G1、G2実績があり堅そうな馬ほど危ない。昨年はアルナスラインが3着に終わった。2番人気は[3−2−3−2]、3番人気は[4−1−1−4]で各5連対。ハンデ戦らしく6〜9番人気が4連対、10番人気が3連対と人気薄が目立つ。馬連は重賞実績馬が揃うと堅く収まることもあるが、50倍以上が3回、万馬券が1回と荒れている。

トップハンデは[1−1−1−9]で2連対。3番人気以内は[1−1−1−2]だが、4番人気以下は[0−0−0−7]で3着以内なし。人気にならないトップハンデは不振。今年のトップハンデは57.5キロのサンライズマックス、トーホウアラン、ミヤビランベリ。ハンデ戦らしく前走条件戦を使った馬も通用しており、1000万条件は[2−1−2−6]、1600万条件は[3−3−2−20]でともに連対率は20%を超える。今年はアーネストリーとトウショウウェイヴが前走1600万条件を勝っている。

ジャガーメイルは東京芝[3−2−0−0]の巧者。昨年のAR共和国杯は中団からメンバー2位の33.4秒で鋭く伸びてきたが、好位から抜け出したスクリーンヒーローに0.2秒差の2着。斤量3キロ差と道中の位置取りの差が出たが、今となってはスクリーンヒーローが只者ではなかったということもある。今年は勝ち切れないレースが続いているが、天皇賞(春)は休み明け、目黒記念は不良馬場と敗因はある。京都大賞典は1番人気に支持されたが、勝負どころでモタついて0.4秒差の4着。やはり右回りは良くない。

今回はベストの東京でテン乗りのスミヨン騎手に乗り替わる。先週、スミヨン騎手はジャガーメイルと同厩&同馬主のキンシャサノキセキでスワンSを制している。キンシャサノキセキの出走したレースのVTRを何度も見て、どう乗ればいいのか検討したようだ。折り合いの難しいキンシャサノキセキにテン乗りで見事に乗りこなした。昨年の凱旋門賞をザルカヴァで制したが、馬主のアーガー・ハーン4世(大馬主)との騎乗契約は今年一杯で切れ、後任にはルメール騎手がなるようだ。この2人の対決もある意味楽しみ。

スマートギアは賞金不足で重賞を使えず、1600万条件では2着2回と陣営のストレスが溜まる一方だったが、京都大賞典2着で賞金を加算し再オープン入り。京都大賞典では最後方から勝ったオウケンブルースリを0.3秒上回るメンバー最速の33.8秒で鋭く伸びてきた。まだ馬体が完全に本格化していないため、現時点では極端な競馬が合うのだろう。前3走の上がり3Fは全てメンバー最速。末脚の切れ味に磨きがかかってきている。今回はテン乗りの内田博騎手に乗り替わる。色気を出して勝ちにくるかもしれない。

昨年の京都大賞典の勝ち馬トーホウアラン、天皇賞(春)4着が光るサンライズマックス、極悪馬場の目黒記念を圧勝したミヤビランベリ、阪神大賞典2着のヒカルカザブエ、京都大賞典3着のトーセンキャプテン、昨年のダイヤモンドSの勝ち馬モンテクリスエス、再オープン入りしたアーネストリー、トウショウウェイヴなど好メンバーが揃った。今年は条件馬の出走がなく、例年以上に粒揃いで18頭のうち12頭が56キロ以上を背負う。ここにきて少し変化を見せたあの馬が相馬眼的に面白そう。今週も3連単10万馬券を狙う。

★展望には「これだけは知っておきたい基本事項」を掲載しています。展望、回顧で書いたことでもその後の検討で考えが変わる場合があります。狙い馬の相馬眼的評価、本質&死角などの詳細は「有力馬診断」、馬場傾向、穴馬などを含めた最終決断は「相馬眼予想」でお届けしています。なお携帯版HPはPCからもご覧いただけます。

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