エリザベス女王杯
相馬眼予想

京都は晴れ、芝は稍重、ダートは重。日曜は晴れるため、馬場は良馬場に回復しそう。ただし気温が低いため、少し緩い馬場になる可能性が高い。京都はBコースに変更されて2週目。馬場の内側は荒れているが、馬場が渋った土曜は内をロスなく回ってきた馬の好走が目立った。見た目は荒れているが、内を回るアドバンテージはそれなりにある。日曜は芝戦がメインまで5Rあるため、緩い馬場で行われると徐々に内が荒れてくる可能性がある。その点で一気に外差しにシフトする可能性も否定できない。決め手のある馬なら突っ込めるはずだ。

次に展開だが、逃げるのは、クィーンスプマンテとテイエムプリキュア。逃げ宣言しているクィーンスプマンテがハナを切ってテイエムプリキュアが2番手という展開が予想される。好位にブラボーデイジー、ジェルミナル、リトルアマポーラ、ニシノブルームーン、カワカミプリンセス、中団にブロードストリート、レインダンス、シャラナヤ、ブエナビスタ、後方からミクロコスモス、ムードインディゴ、チェレブリタといった展開。シャラナヤはブエナビスタより前。ブエナビスタは前走の行きっぷりなら中団あたりにつけるのではないか。

流れはクィーンスプマンテだが、京都大賞典ではテイエムプリキュアが前半5F59.1秒で飛ばし、2番手を進んだクィーンスプマンテとも直線で失速し12、9着に終わった。2頭の陣営は前半から飛ばしては粘れないことが分かったはずで1番人気のブエナビスタが差し追い込みタイプということを考えても前走のように速い流れで飛ばすことは考えにくい。ただし前半から緩い流れで上がり勝負になっても切れ味がないため、好走するのは難しい。そのため、前半は少し飛ばして後続を引き離し、道中でラップを落とす作戦できそう。

2頭が前半から飛ばして3番手以降が追いかけないと大逃げの形になる可能性もある。この場合、ブエナビスタが後方に位置して騎手たちが前より後ろを意識した展開になると前が残る可能性があるが、ブエナビスタは外の偶数枠ならスタートを決めて流れに乗る可能性が高い。流れは前半速く、中盤緩んで、後半速いという展開で最後は地力&切れ味勝負が濃厚。大逃げになると直線入り口で前が後ろを離した形になるため前が残りそうになるが、京都大賞典のように前と後ろが一気に入れ替わることも多い。決め手&地力のある馬を重視したい。

狙いたいのは、ブエナビスタ。札幌記念2着、秋華賞2位入線3着降着と流れは悪いが、最終調教を見る限り、今回は調子が良さそう。前2走は小回りの2000mだったが、今回は直線の長い京都外回りで距離2200mと条件が好転する。強いブエナビスタが見られるのではないか。スローの切れ味勝負にも速い流れでの地力勝負にも対応できるタイプ。中団あたりにつけられれば、展開的な紛れは少ない。何らかの理由で位置取りが悪くなって、4コーナーで致命的な位置取りにいるようなことがなければ、外から差し切る可能性が高い。

ブロードストリートは一気にトップギアに入るエンジンを持っているが、トップギアに入ってからの持続力はブエナビスタの方が上。ブエナビスタよりロスなく立ち回ってタイミングよくトップギアに入れて引き離し、そのアドバンテージを最後まで守り切れれば勝つ可能性があるが、ブエナビスタに中団につけられるとどうか。シャラナヤはブエナビスタと同じようにいい脚を長く使え、かつ高速域に入ってからターボが効いて再加速できるが、馬体の造り、レースぶりから判断すると搭載エンジンはブエナビスタよりひと回り小さい。

ブエナビスタは騎手が指示を出してスパートしてからいい脚を長く使え、直線で鞭を入れると重心が下がって再加速できる。秋華賞で鞭を入れていれば差し切っていた可能性が高いが、あの状況ではあれが精一杯。勝って降着というのは最悪ということも安藤勝騎手の頭にあったのではないか。直線の長い京都外回りなら鞭を入れてから加速する持ち味を存分に生かせる。日本馬で高速域からターボが効いて再加速ができる馬は、ディープインパクトとブエナビスタくらいしかいない。安藤勝騎手が強気な競馬をすれば、秋華賞の雪辱は可能。

相手探し。筆頭はシャラナヤ。ブエナビスタと同じような末脚を持った馬でブエナビスタより前で進めてタイミングよくエンジンに点火できれば逆転する可能性がある。これまでブエナビスタは直線で外から併せられたことがないため、ルメール騎手がそこを狙ってくる可能性もある。道中はブエナビスタをマークして4コーナーでブエナビスタの外から被せて相手を怯ませる作戦。ブエナビスタにハッとさせることができれば勝機が見えてくる。ルメール騎手は相手はブエナビスタだけ。ブエナビスタを負かせれば勝てるという乗り方をするはずだ。

あとは穴でメイショウベルーガ。夏から競馬を使ってきた馬、秋華賞を使った3歳馬はそろそろ疲れが出る時期。メイショウベルーガはかなり使い込まれているが、調教をバリバリこなしており元気一杯。秋華賞、府中牝馬Sを使って馬より間隔は狭いが、中間の調教はハード。飼葉食いがいいため、乗り込めるようだ。最近の京都外回りコースの重賞は大外からの追い込みが決まっている。池添騎手はスイープトウショウでエリザベス女王杯での追い込み方を熟知しているし、一発狙いに徹すれば突っ込みがあるのではないか。穴で狙ってみたい。

◎ブエナビスタ
○シャラナヤ
▲ブロードストリート
△メイショウベルーガ
注リトルアマポーラ
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