東スポ杯2歳S
レース展望

過去10年で1番人気[4−1−2−3]で5連対。関西馬は[4−0−1−0]に対し、関東馬は[0−1−1−3]で1連対のみ。1番人気の関西馬は堅実。2番人気は[1−1−4−4]で2連対、3番人気は[1−2−0−7]で3連対。連対馬20頭のうち16頭が5番人気以内で馬連は20倍前後の中穴が多い。連対馬20頭のうち17頭に芝1600m以上で勝ち星があり、残る3頭には芝1600m以上の重賞またはオープンで連対があった。さらに連対馬20頭のうち18頭が前走連対。これらを満たす馬に注目したい。

前走新馬戦勝ち馬は[5−1−2−23]に対し、未勝利戦勝ち馬は[0−0−1−23]で3着が1回あるのみ。未勝利戦を勝ってきた馬は人気になっても過信禁物。新馬勝ち馬が5勝しているように素質があればキャリアは問われない。東京または京都で芝1600m以上の新馬戦を勝ってきた馬に要注意。今年はレッドバリオス、ローズキングダム、ダイワアセットが該当する。札幌2歳S連対馬は[2−0−0−0]で勝率100%、いちょうS連対馬は[1−2−3−3]で複勝率66.7%。オープン以上で好走してきた馬を重視。

サンディエゴシチーは新馬、クローバー賞、札幌2歳Sを3連勝。札幌2歳Sは前半5F61.7秒のスローペースで前に行った馬が有利な展開。それほど器用さのない馬だが、内で折り合ってロスなく回ってきたことが功を奏した。3着アーバンウィナーはいちょうS2着、4着ダノンパッションはデイリー杯2歳S3着、黄菊賞1着に好走している。クローバー賞、札幌2歳Sともレースのラスト3Fは尻上がり。ガツンと切れる感じはないが、ある程度の位置につけてしぶとい脚を使える。今回は前走よりメンバーが強い。真価が問われる。

トーセンファントムは新馬、いちょうSを連勝。新馬戦は好位から早めに先頭に立ち、そのまま押し切った。いちょうSは後方でタメて直線半ばで外に出し、アーバンウィナーを楽々と差し切った。アーバンウィナーは前走札幌2歳Sで0.2秒差の3着。トーセンファントムは重賞でやれる下地は十分にある。松田国厩舎の管理馬は東京で最大パフォーマンスを発揮する馬が多い。東スポ杯2歳Sはフサイチリシャールとフサイチホウオーが制しており2戦2勝と好相性。内田博騎手がレッドバリオスに騎乗するため、スミヨンに乗り替わる。

ニシノメイゲツは新馬、芙蓉Sを連勝。新馬戦は好位から抜け出して5馬身差の圧勝。芙蓉Sは後方に控えてメンバー最速の35.3秒で豪快な大外一気を決めた。小柄な馬だが前走馬体が10キロ増え、田村厩舎の管理馬らしく前向きさがあったところは好感が持てた。まだ中山でしか走っていないが、デュランダルの初年度産駒で末脚は切れる。左回りに戸惑うことがなければ面白そうだ。今年の2歳重賞は7レース行われたが、関東馬は[0−2−2−40]で未勝利。アーバンウィナー、トーセンパーシモンなどを含め関東馬の奮起を期待。

レッドバリオスは東京芝1800mの新馬戦を大外一気で快勝。前半5F62.0秒のスローペースで前に行った馬が有利な展開だったが、後方からメンバー最速の34.5秒で直線一気を決めた。直線で前が空かずに大外に持ち出すロスがあったことを考えると着差以上の内容といえる。最後に逆手前でフワフワ走っていたところを見るとまだ芯の入りが甘い感じもするが、レースのラスト3Fは尻上がり&持続ラップ。内田博騎手は2戦2勝のトーセンファントムではなく、こちらに騎乗することからも相当な手応えがあるのではないか。

ローズキングダムは京都芝1800mの新馬戦を好位から抜け出して快勝。レースのラスト3Fは11.6−11.3−11.3秒の尻上がり&持続高速ラップ。2着のヴィクトワールピサは相馬眼的に来年のダービーを狙えそうな馬だが、次走未勝利戦を3馬身半差で楽勝している。ローズキングダムは小柄な馬で競馬センスが良く、いい脚を持続できる。父キングカメハメハ、母ローズバドで橋口厩舎ゆかりの薔薇一族。デイリー杯2歳Sを勝ったリディルが骨折でリタイアしたことからも陣営の期待は大きそうだ。通用する下地はある。

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