鳴尾記念
レース回顧

アクシオンは中団の馬込みの中を進み、直線に向きラスト1Fから追い出すと鋭く伸びて差し切り勝ち。上がりFはメンバー3位の33.1秒。前半5F61.2秒のスローペースで上がりの競馬になったが、藤田騎手が馬込みでタメを作って上手く切れ味を引き出した。G3でもメンバーは揃っており、ラスト5F57.5秒のラップからもレースレベルは高い。これまで33秒台の末脚を繰り出したことがなかった馬が大変身。一気に本格化したのではないか。緩い馬場での高速上がりにピンポイントの適性がある可能性もあるが、レースぶりを見る限りフロックではなさそう。来年は7歳になるが、まだ16戦しかしておらず、馬は痛んでいない。これから中距離で活躍できそうだ。

スマートギアは後方2番手からメンバー最速の32.8秒で追い込んで0.2秒差の2着。最後は鋭く伸びてきたが、スローの上がり勝負ではここまでが精一杯。それでもいつも最後に負けるナムラムレセントにハナ差先着したことは評価できる。AR共和国杯はいつもより前につけて勝ちに行き、直線で失速したが、現時点ではこういう極端な競馬が合っている。勝ち切れないレースが続いているが、少しずつ地力強化中。ローカルの芝1800〜2000mが合いそうなタイプ。特に小倉は合いそうなので、小倉大賞典、小倉記念に出走したときは注意したい。

ナムラクレセントは6番手からしぶとく伸びて3着。外枠スタートで馬を前に置けず、スローペースで道中掛かり気味だった。直線では道中タメが利かなかったぶん伸び切れなかった感じ。スローペースの毎日王冠でも直線で伸び切れなかった。現時点では馬を前に置ける内枠である程度速い流れになった方がレースはしやすい。重賞は未勝利だが、G3ならいつでも勝てそう。もっとレースが上手くなれば、G1、G2でもやれる。

イコピコは好位から伸び切れず4着。ルメール騎手がスローペースを意識して前につけたが、直線でガツンと切れる脚を使えなかった。いつもより前に行ったこと、馬場が緩かったことが微妙に影響しているのかもしれない。最終調教の動きは目立ったが、パドックでは絶好調という雰囲気ではなかった。ジャパンCを除外された影響があったのだろう。神戸新聞杯で強い勝ち方をした馬。もっと距離があった方が力を出せる。

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