中日新聞杯
レース回顧
アーネストリーは好位を進み、直線で逃げたドリームサンデーに引き離されたが、ラスト１Ｆ過ぎから猛然と伸びて差し切り勝ち。開幕週の高速馬場で勝ちタイムは１分５７秒４。内を通って前に行った馬が止まりにくい馬場で前残りになった。２走前の大原Ｓを１分５８秒０の好タイムで勝ったが、そのときも開幕日だった。５２０キロを超える大型馬だが、時計が出やすく走りやすい馬場は合うようだ。春は重賞で通用しなかったが、着実に力をつけてようやく重賞制覇。まだ４歳馬で仕上げ切っていないため、これからもっと上を目指せそう。タップダンスシチーを育てた佐藤哲騎手＆佐々木晶調教師のコンビ。来年はＧ２、Ｇ１とステップアップしてきそうだ。
ドリームサンデーは前半５Ｆは５８．４秒で逃げて、直線で後続を引き離したが、最後にアーネストリーに差されて惜しい２着。１枠１番から内ラチ沿いの最短コースを回ってラスト５Ｆを５９．１秒でまとめて差されたのだから、勝ったアーネストリーの方が上なのだろう。それでもこれまでの持ちタイムを一気に詰めてパフォーマンスを引き上げた。芝２０００ｍでこれだけやれれば、重賞制覇のチャンスは近そうだ。池江郎厩舎の管理馬は中京の重賞で激走が目立つので注意したい。
チョウカイファイトは後方からメンバー最速タイの３５．４秒で内から伸びて３着。１コーナーで挟まれて後ろに下がるロスがあったが、直線でしぶとく伸びてきた。前走芝１８００ｍを勝ち、今回芝２０００ｍの重賞で３着と距離を延ばして良さが出てきた。今回は得意の左回りで５４キロの軽ハンデだったが、重賞での善戦は今後に繋がりそうだ。
トーセンジョーダンは最後方から内を突いてメンバー最速タイの３５．４秒で伸びて４着。本来はもっと前に行ける馬だが、大外枠から行きっぷりが悪く、最後方からの競馬になったことが応えた。スミヨン騎手は１０Ｒで斜行して失格になったが、不利を受けたオーミプレシャスは故障で予後不良。そのあたりの影響もあったか。トーセンジョーダンはひと叩きされたことで馬体、気配とも一変していた。馬体の造りはＧ１級。このまま順調に使われて力をつけていけば、Ｇ１を狙える馬になるはずだ。
ミッキーパンプキンは後方から伸びてきたが６着止まり。勝負どころで馬群に包まれて追い出しが遅れたことが応えたが、スムーズでも３着争いが精一杯だったか。開幕週の前が止まりにくい馬場では厳しかった。秋になって馬体が充実し、パドックでは活気十分。まだ３歳馬で力をつけている段階。これから少しずつステップアップしていけば、重賞を狙える馬になりそうだ。
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