中山金杯
レース回顧

アクシオンは内ラチ沿いの中団を進み、直線で内から捌いて外に持ち出すと鋭く伸びてレースを制した。上がり3Fはメンバー3位タイの35.1秒。5着までタイム差なしの大接戦だったが、藤田騎手がロスなく立ち回って直線で上手く捌いたことが功を奏した。それでも他馬より重い57キロを背負っており、地力があるからこその勝利ともいえる。鳴尾記念で強敵相手に勝ったことはやはりダテではなかった。馬体は14キロ増えていたが、前3走は関西への輸送があったこともあるのだろう。デビューから掲示板を外したことがない馬。7歳馬でもまだ17戦しか使っておらず、今がまさに充実期。この後も中距離で堅実に走りそうだ。

トウショウシロッコは後方からメンバー3位タイの35.1秒で伸びて2着。道中は内で脚をタメ、直線では馬群を捌いてきた吉田豊騎手の好騎乗に馬が応えた。これで中山芝2000〜2200mのG2以下、良&稍重では[1−3−3−1]。適度に荒れて力のいる馬場も合っており、この条件では堅実に走っている。使いながら馬体が増えていたが、太くはなくそれほど気にならないレベル。さらに増えるのは良くないが、次走AJCCに使ってきたら注意したい。

トウショウウェイヴは好位からしぶとく伸びて3着。2番手から勝負どころで一旦下がったが、最後は外に持ち出して伸びてきた。右回りの実績がなくブービー人気だったが、ブリカンーをつけ、中館騎手が先行させることで持ってきた。実力、斤量を考えると人気の盲点だった。右回りをこなし、先行して3着に入ったことは今後に繋がりそう。これから重賞で揉まれていけば、半兄トウショウシロッコのように渋く活躍できそうだ。

デルフォイは3番手からしぶとく伸びて4着。直線で一旦先頭に立ったが、最後に競り負けた。今回は長期休み明けだったが、乗り込んで調教の動きが良かったように大方仕上がっていた。それでも休み明けの明け4歳馬が初めて古馬を相手にこれだけ走れば上々。シックスセンスの半弟で素質は高い。今後の目処が立つ内容で順調に使っていけばそのうち素質が開花しそうだ。

サニーサンデーはのスローで逃げてしぶとく粘ったが、最後に力尽きて0.1秒差の6着。前半5Fを61.9秒に落としたが、途中からシェーンヴァルトに早めに来られてペースアップし、ラスト5Fが58.9秒と速くなったことが応えた。元々それほど早い上がりを繰り出せるタイプでないだけに前半のラップを落とし過ぎた。調子は良く地力もあるので、次走は巻き返しに注意。

ヒカルカザブエは後方からメンバー最速の34.8秒で追い込んで7着。直線で内から鋭く伸びてきたが、最後は前が壁になり追えなかった。まともなら突き抜けていたかもしれないが、内を突いて追い込んだのだから仕方ない。もう少し流れが速くなって馬群がバラけていればといったところ。次走はダイヤモンドSに向かう予定。叩き3戦目で長丁場なら真価を発揮しそうだ。

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