日経新春杯
レース回顧
メイショウベルーガは後方2番手を進み、3、4コーナーで外から上がって直線に向くと豪快に突き抜けて2着に3馬身差をつけて重賞初制覇。上がり3Fは2位を0.6秒上回るメンバー最速の34.9秒。ドリームフライトが飛ばして前半5F58.9秒のハイペースで差し追い込む馬向きの展開になったこともあるが、スタミナと末脚の威力を見せつける強い勝ち方。3歳時から相馬眼的に評価してきた馬がようやく本格化した。同世代のG1馬レジネッタ、トールポピーは不振が続いており、世代レベルは低いと言われるが、相馬眼的に評価できる馬はひと味違う。今かなり調子がいいため、春まで今のデキをキープできるかどうかが課題だが、G2を勝って賞金を加算できたことで今後に向けて大きい。牝馬による天皇賞(春)制覇に向かって前進してもらいたい。
トップカミングは後方から徐々に進出してメンバー3位の35.7秒で上がったが、外からメイショウベルーガに一気に交わされて3馬身差の2着。突き放されたのは、1番人気で早めに動いたこともある。地力が問われる展開で早めに動いて2着を確保したのは立派。馬体が12キロ増えて全体的に実の入りが良くなっていたが、少し太かった感もある。中1週が4回続き、東京への輸送が3回あったが、これだけ走れるのだからタフな馬。芝1800m以上で休み明け、不良馬場を除けば[3−3−4−0]で複勝率100%。調子が落ちなければ、今後も堅実に走りそうだ。
レッドアゲートは内ラチ沿いの中団を進み、直線で内からしぶとく伸びて3着。秋華賞から[0−0−0−13]と不振が続いていたが、高木厩舎に転厩したことが良かったのか、馬体がフックラして調教では脚捌きが柔らかくなり、気配が良くなっていた。今回は内ラチ沿いをロスなく回り、上がりの掛かる展開、有力馬が走らな過ぎたことなど、恵まれた面もあるが、これがいいきっかけになれば。
サンライズマックスは後方から馬群を捌いてメンバー2位の35.5秒で上がったが4着止まり。終始折り合いを欠き気味で直線では馬群を捌くのに手間取り脚を余した。G2では勝たないようにしているフシがあるが、今回は馬体が8キロ増えていた。馬体増の影響も多少あるか。昨年8月以降、武豊騎手は重賞で[1−6−4−17]で勝率3.6%、単勝回収率5%。唯一勝ったのはヴィクトワールピサ。
ベストメンバーは好位から早めに動いて勝ちに行ったが、直線で一杯になって7着。速い流れで差し追い込む馬向きの展開になったこと、スタートしてから向こう正面まで懸かり気味だったことが応えた印象。休み明けでも仕上がりは良さそうだったが、さすがにこれだけ道中掛かると厳しい。それでも2着に0.7秒差に踏ん張っており、大負けしなかったことは評価できる。力はあるので大事に使っていきたい。
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