東京新聞杯
レース展望

過去10年で1番人気は[2−2−1−5]で4連対。単勝4倍以上は[0−0−1−3]で連対なく不振。押し出されて人気になった馬は不振。2番人気は[0−2−2−6]で2連対、3番人気は[1−0−0−9]で1連対のみ。6〜9番人気が6連対、10番人気以下が4連対で人気薄が半数を占める。08年は6−13番人気、昨年は5−15番人気で大波乱になった。馬連は10倍以下が3回あるが、最近4年は150倍、4倍、401倍、271倍で3年が万馬券決着。最近は人気薄の激走が目立ち、波乱傾向が強まっている。

6番人気以下で連対した10頭のうち5頭は前走重賞またはオープンで2〜4着に善戦していた。前走勝った馬は人気になるが、前走善戦止まりに終わった馬は人気の盲点になりやすい。このタイプがいれば穴で狙いたい。連対馬20頭のうち17頭に芝1800m以上で連対経験があった。東京芝1600mはタフなレースになると長めの距離の実績が利いてくる。芝1800m以上の重賞オープンで実績のある馬を重視。前走ニューイヤーSに出走した馬は3着以内なら[3−1−1−7]だが、4着以下は[0−0−0−15]と不振。

レッドスパーダはNHKマイルC2着馬。昨年秋は富士S15着、鳴尾記念5着に終わったが、年明けのニューイヤーSは好位から抜け出して1分33秒0の好タイムで快勝。横山典騎手が乗れていることもあるが、危なげない勝ち方だった。東京芝1600mは[2−1−0−1]の巧者。スプリングSで2着があり、芝1800mもこなしている。1分32秒7の持ちタイムがあり、前に行ってしぶとい脚を使える馬。開幕週の馬場も歓迎か。前走より1キロ軽い55キロで出走できるのは有利。横山典騎手は3週連続重賞制覇なるか。

トライアンフマーチは皐月賞2着馬。皐月賞の後は長い距離で惨敗が続いたが、前走東京芝1600mのキャピタルSを快勝。メンバー2位の33.8秒で上がって勝ちタイムは1分32秒7の好タイム。スミヨン騎手が内をロスなく回って上手く捌いたことが功を奏した印象もあるが、距離短縮で走りが一変した。母は桜花賞馬キョウエイマーチ。体型的にも短い距離が合うのだろう。今回は間隔が空いたため、仕上がりがカギになるが、陣営はルメール騎手を確保している。開幕週の馬場で前が有利な展開になったときにどう克服するか。

ライブコンサートは安田記念5着の後不振が続いていたが、京都金杯で重賞初制覇。昨年秋は馬体減に悩まされたが、ようやく馬体が増え、調教では動き、気配とも上向いていた。東京芝1600mは[1−1−1−2]。1分32秒台の持ちタイムがないため高速決着に課題があるが、底力で克服するか。エーシンフォワードは前走ニューイヤーSでレッドスパーダにクビ差の2着。内でごちゃついて追い出しが遅れ少し脚を余した。1600m以上の経験はないが、心肺機能が高くしぶとい脚を使えるタイプ。テン乗りの柴田善騎手が騎乗予定。

昨年の勝ち馬アブソリュート、同2着馬キャプテンベガ、関屋記念の勝ち馬スマイルジャック、マイルCS2着馬マイネルファルケ、ラジオNIKKEI賞の勝ち馬ストロングガルーダなど、例年よりレベルの高いメンバーが揃った。アブソリュートは左回りの芝1600m[4−0−0−1]で東京新聞杯と富士Sを勝っている。マイルCSはメンバー最速の33.0秒で追い込んで5着。位置取りが悪過ぎて届かなかったが、いい脚を使っていた。関西に輸送すると馬体が減るため、東京に替わるのはプラス。まずは仕上がり具合に注目したい。

★展望には「これだけは知っておきたい基本事項」を掲載しています。展望、回顧で書いたことでもその後の検討で考えが変わる場合があります。狙い馬の相馬眼的評価、本質&死角などの詳細は「有力馬診断」、馬場傾向、穴馬などを含めた最終決断は「相馬眼予想」でお届けしています。なお携帯版HPはPCからもご覧いただけます。
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