根岸S
レース展望
01年に時期が移動し、フェブラリーSの前哨戦になった。過去9年で1番人気は[2−2−1−4]で4連対。単勝1倍台は[1−1−0−0]、2倍台は[1−1−1−1]、3倍以上は[0−0−0−3]。まとめると単勝2.5倍以内は[2−2−1−0]、2.6倍以上は[0−0−0−4]。2番人気は[1−0−0−8]で1連対、3番人気は[0−2−2−5]で2連対のみ。連対馬18頭のうち7頭が6番人気以下の人気薄。最近5年の馬連は26倍、34倍、40倍、24倍、41倍で全て中穴決着。本命狙いは妙味がない。
連対馬18頭のうち16頭が前走ダートに出走し、そのうち14頭は3着以内に入っていた。前走がダートG1でなければ3着以内が目安になる。前走勝った馬がその勢いで再度好走することが多いが、前走1600万条件を勝った馬は[1−0−1−9]で1連対のみ。唯一連対したのは01年のノボトゥルー。現在ダートで5連勝中のサマーウインドは突破できるか。関東馬は[3−1−2−41]で4連対に対し、関西馬は[6−8−7−61]で14連対。関西馬が大活躍で毎年連対している。ダート重賞実績のある関西馬を重視したい。
サマーウインドはホッカイドウ競馬に転厩して門別ダ1200mを1.7秒、2.7秒差で圧勝。搭載エンジンの違いを見せつける圧巻のレースぶりだった。中央に再入厩してもその勢いは衰えることなく、500万、1000、1600万条件を3連勝。円山特別は1分9秒1のレコードで5馬身差の圧勝。初日の出Sは2番手からメンバー最速タイの36.5秒で上がって5馬身差の圧勝。最後はまだ余裕があって重賞級のパフォーマンスを見せたのだから末恐ろしい。パドックでは馬体、気配とも素晴らしく、久々にゾクゾクさせられた。
ダ1400mは500万条件を1分23秒1で勝っており、折り合い次第で距離はこなせる。今回は重賞初挑戦、初の左回り&東京でこれまでとはメンバーが違うが、ここを勝てばフェブラリーSでエスポワールシチーとの対決が楽しみになる。母はスワンSと京王杯SCを勝ったシンウインド。「外からシンウインド」という実況が懐かしいオールドファンも多いのではないか。サクラスターオーが勝った菊花賞で杉本氏は「菊の季節に桜が満開」と実況。寒い季節にサマーウインド(夏の風)。もし勝つようなら実況にも期待してみたい。
今年の武豊騎手は芝では[1−4−2−23]で勝率3.3%、連対率16.7%に対し、ダートでは[12−7−4−21]で勝率27.3%、連対率43.2%。芝で1、2番人気では[1−3−1−6]に対し、ダートでは[9−6−2−4]で連対率71.4%。今年は実績がダートに集中している。エージェントも知らない何かがあるのではないか。昨年8月以降の重賞では[1−6−4−18]で勝率3.4%、単勝回収率5%。中央の重賞では不振が続いているが、川崎記念をヴァーミリアンで制したことで流れを変えられるか。
スーニはJBCスプリントの勝ち馬。JCダートは14着に終わったが、ダ1600m以下では[5−1−0−0]で連対率100%。58キロを背負うのは不利だが、伏竜Sを59キロで勝ったように斤量はこなすタイプ。持ちタイムがないため、58キロを背負って高速決着になったときが課題か。オーロマイスターはダート[4−3−0−1]で前走大和Sをメンバー最速の35.8秒で差し切り勝ち。500万条件の東京ダ1600mを圧勝したときの1400m通過が1分22秒7(稍重)。直線が長く左回りの東京に替わるのはプラス。
東京ダ1400mが3戦3勝のワイルドワンダー、カペラSの勝ち馬ミリオンディスク、ギャラクシーSの勝ち馬ケイアイテンジン、エニフSの勝ち馬グロリアスノア、仲冬Sの勝ち馬グリフィンゲートなど好メンバーが揃った。今後のダート短距離界を引っ張って行きそうな上がり馬が揃った印象でレベルの高いレースになりそう。グリフィンゲートは2走前に馬体が8キロ増えて雰囲気が一変し2連勝。短期間でこれほど馬体が大きく変わる馬は珍しい。今回は試金石の一戦になるが、手塚厩舎のレベルを見る上で重要な馬になりそうだ。
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