京都牝馬S
レース回顧

ヒカルアマランサスは控えて最後方を進み、直線で大外からメンバー最速の33.6秒で突き抜けてレースを制した。前半5F61.7秒のスローペースで前に行った2頭が2、3着。スローの上がり勝負で最後方から一頭だけ次元の違う末脚で差し切ったのだから強い。52キロが有利だったにしても、あの脚は並の馬には使えない。スローペースでレースのレベルは高くないが、不利な展開で突き抜けたことを評価したい。目標のヴィクトリアMに向けて一歩前進した。パドックでは腹目が少し細く映ったが、今の時点ではこれが体型なのだろう。馬体に実が入ってパンとすれば、さらにパフォーマンスアップが期待できる。ヴィクトリアMでラドラーダとの再戦が楽しみ。次走は中山牝馬Sに向かう予定。

ベストロケーションは2番手からしぶとく伸びて、最後は逃げたザレマとの競り合いをハナ差で制して2着。ゴールした直後はザレマに交わされていたが、タイミングよくゴールに飛び込み2着を確保。ザレマとは2キロ差があった。これで500万条件で連対してから[4−4−1−0]で複勝率100%をキープ。母は名牝ダイナアクトレス。スクリーンヒーローといい、鹿戸厩舎のこの一族は本当に走る。スローの上がり勝負だったが、ザレマに競り勝ったことで距離の目処は立ったとみたい。ジリジリと地力が強化されていきそうな馬。

ザレマはスローペースで逃げたが、直線でベストロケーションに競り負けて3着。勝ち馬より4キロ、2着馬より2キロ重い56キロを背負っていたことを考えると内容は悪くない。最後は止まった訳ではないが、もうひと踏ん張りがなかったのは、太めの馬体、緩い馬場が影響しているのだろう。この時期に引退が近い馬を調教で攻めて絞り込むことは普通はしないが、ザレマはタフな馬。8歳のカンパニーを本格化させた音無厩舎だけに少し注意しておきたい。次走はフェブラリーSに向かう予定。

ワンカラットは好位から伸びて0.1秒差の4着。直線で外に出せず、一旦内に進路を取って交わしてから外に持ち出す出すロスがあった。2着とはハナ+頭差だっただけに惜しい内容だった。ごちゃついて力を出せないレースが続いていたが、ようやく復調気配。芝1600m[0−0−0−5]、芝1400m[1−1−0−1]の実績からも芝1400mの方が合うタイプ。次走は芝1400mの阪急杯に向かう予定。

ショウナンラノビアは出遅れて中団を進んだが、直線で一杯になって14着。逃げて結果を出してきた馬が出遅れて逃げれず、道中馬込みで掛かり気味に進んだことが応えた。休み明けで12キロ増と馬体も太めだった。力を出せなかった。昨年のヴィクトリアM3着馬で能力はあるため、馬体が絞れ、単騎で逃げる展開になれば一変がありそう。速いペースで飛ばしてもバテないタイプ。人気がないうちに狙いたい。

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