皐月賞
レース展望

過去10年で1番人気は[3−2−2−3]で5連対。前走4コーナー3番手以内につけた馬は[3−2−1−1]で昨年のロジユニヴァースを除き3着以内を確保。逆に4番手以降は[0−0−1−2]で連対なく不振。今年のヴィクトワールピサは前走4コーナー9番手、ローズキングダムは6番手だった。データ通りなら差して届かないケースが考えられる。2番人気は[1−1−3−5]、3番人気は[1−1−2−6]で各2連対のみ。6番人気以下が11連対と多く、最近5年の連対馬10頭のうち8頭が6番人気以下の人気薄。

馬連は10倍以下が3回あるが、万馬券が5回とかなり荒れている。最近4年は139倍、946倍、102倍、119倍で全て万馬券決着。連対馬20頭のうち16頭が前走3着以内。前走4着以下に敗れた4頭のうち3頭には中山芝重賞で3着以内があった。最近5年で6番人気以下で連対した8頭のうち6頭に中山芝重賞で3着以内があった。トライアルで3着前後に負けて人気が落ちた馬が激走することが多い。弥生賞馬は[2−1−2−4]で3連対。皐月賞を勝ったアグネスタキオンとディープインパクトはともに無敗だった。

ヴィクトワールピサは新馬戦でローズキングダムに負けたが、枠順&コース取りに差があり、4コーナーで外に振られるロスもあった。その後は芝2000mを4連勝。京都2歳Sはスローの上がり勝負で好位からラスト5Fを高速ラップでまとめ、ラジオNIKKEI杯2歳Sでは一転して差す競馬で外から差し切り、弥生賞では内でタメて直線で馬群を捌いて差し切った。これまで課題をひとつずつ着実にクリアしてきている。昨年のロジユニヴァースと同様に曲飛のネオユニヴァースから出た大物。ダービーに向けて無事に進められるか。

ローズキングダムは最優秀2歳牡馬。朝日杯FSはスローペースの前2走とは違う流れになったが、中団から楽々と差し切った。レースのラスト3Fは尻上がり。自在性、器用さがあり、競馬が上手く能力もある。繋ぎが長く柔らかさがあり、細身でも飛節に力があるところが好印象。休み明けのスプリングSはメンバー最速タイの34.9秒で伸びてきたが3着止まり。外に出せずスムーズさを欠いた。デビューから続く馬体減、橋口調教師のダービー直行のコメント、JRAが密かに導入したエクイターフ。このあたりをどう考えるか。

アリゼオは共同通信杯ではスローの上がり勝負で切れ負けして3着に敗れたが、スプリングSは逃げてそのまま逃げ切った。前後半4Fはともに48.0秒。平均ペースでバテないタイプ。皐月賞の権利を獲るために仕上げた印象で馬体が絞れて気配が上向いていた。父シンボリクリスエスは馬体の厚ぼったさが取れてから走りが一変したが、アリゼオはどこまでパフォーマンスを引き上げられるか。今回も前に行くとすれば、ヴィクトワールピサとローズキングダムが牽制し合う展開が理想か。横山典騎手は中山の重賞で2週連続大外枠。

エイシンアポロンはデイリー杯2歳Sで2番手から粘って2着、京王杯2歳Sは大外から差し切り、朝日杯FSはローズキングダムに差されて0.2秒差の2着、弥生賞ヴィクトワールピサに差されて0.1秒差の2着。重賞では[1−3−0−0]で連対を外しておらず、弥生賞はスローペースだったが、距離2000mに目処を立てた。皐月賞は多頭数でごちゃつくやすいが、自在性があり、立ち回りが上手いのは強みになる。内枠からロスなく回って直線でタイミング良く抜け出すのが理想だが外枠に入った。ビシビシと仕上げている。

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