天皇賞(春)
有力馬診断

[7]ジャガーメイル(1位評価)
これまで[5−4−1−3−2−1]でデビュー4戦目の中山芝2500m(稍重)で8着に敗れた以外、全て掲示板を確保している。08年11月からは全てG1、G2を使われて[0−3−1−4]で全て5着以内と堅実に走っている。08年のAR共和国杯ではスクリーンヒーローより3キロ重い56キロを背負って2着に負けたが、スクリーンヒーローは次走ジャパンCを制している。その当時からG1でやれる下地はあったが、これまでG1は香港ヴァーズ3、4着、天皇賞(春)5着で重賞も未だに未勝利。能力があるのは間違いないが、ここまでずっと勝ち切れないレースが続いている。ここで注目したいのは、前走の京都記念。中団からメンバー最速タイの33.3秒で上がってブエナビスタに半馬身差の2着に入り、ドリームジャーニーに0.2秒先着した。スローペースだったこともあるが、いつもより前につけ、苦手としていた右回りを克服し、33秒台の切れる脚を使った点は見逃せない。昨年の京都大賞典では勝負どころで反応が悪く、右回りはマイナスと思われた馬が、同じ京都外回りでレースぶりが一変したのである。

差して届かないレースをしていた馬が、ブリンカーをつけたことで大変身。直線でブエナビスタに迫ったとき、周りが止まってジャガーメイルだけがガツンと伸びた瞬間があった。経験則でこういう脚を使った馬はG1で好勝負する馬が多い。少し地力が足りないと思われた馬が6歳になって馬体に実が入って線の細さが解消し、ブリンカー着用によって能力を出せるようになっている。一戦ごとに全力を出し切るタイプのため、京都記念から直行したことはプラスに出そう。最終調教はブリンカーを装着し、3頭併せでこれまで見せたことのないような絶好の動きを見せた。時計は早過ぎたが、調子がいいのだろう。GW中で輸送時間が長くなるリスクがあるが、これまで京都に輸送しても馬体は減っていない。クリアできるはずだ。社台は出走させれば勝ち負けになるドリームジャーニーを回避させ、ジャガーメイルには豪リーディングのウィリアムズ騎手を乗せてきた。G1は狙って獲るもの。京都記念のラスト4Fは11.9−11.7−11.4−11.3秒の尻上がりラップだった。ホクトスルタンの回避で流れが緩んでラスト4Fの勝負になると有利になる。

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