宝塚記念
有力馬診断

[7+]ブエナビスタ
ヴィクトリアMは辛勝だったが、負けないところがブエナビスタの強さ。エリザベス女王杯のように物理的に届かない位置ではどうしょうもないが、前にいる馬が見えれば自分から交わしにいく。今回は馬場が渋ったため、後方に控えることはなさそう。中団あたりにつけてあとは馬に負かせて直線入り口で届く位置なら差し切るのではないか。小柄な牝馬だが、荒れ馬場をこなすパワーがあり、渋った馬場はこなしそうなタイプ。極端に悪化しなければ問題ないはずだ。直線の短い内回りコースでは札幌記念2着、秋華賞3着(2位降着)、有馬記念2着、ドバイシーマクラシック2着と取りこぼしているが、札幌記念は凱旋門賞に向けて安藤勝騎手が追い込みに拘ったもの、秋華賞は蟻洞明けでレッドディザイアとは際どいハナ差、有馬記念はハイペースで先行、ドバイシーマクラシックは直線で前が詰る不利と全て敗因はある。有馬記念でハイペースで好位から崩れなかったことでほとんど死角はなくなっている。道悪で初の56キロというのは少し応えるかもしれないが、58キロを背負う牡馬も楽ではない。斤量の条件が悪いとは思わない。これまで[7−3−3−0]で3着以内を外したことがない。無駄なことをしない賢い馬。こういうタイプは一度崩れて競馬で楽をすると突然走らなくなることがあるが、闘争心が失せないうちは崩れることはないはずだ。京都記念のラスト4Fは11.9−11.7−11.4−11.3秒の尻上がりラップは高レベル。今回はそのときと馬場は違うが、ハイペースの有馬記念で先行して粘ったように底力もある。底力と末脚の威力で古馬混合G1制覇を飾る可能性が高い。

[7]アーネストリー
新馬戦でトールポピーを子供扱いした馬。第2のタップダンスシチーを目指し、陣営が大事に育ててきたことでようやく素質が開花。大原Sは1分58秒0で3馬身半差の圧勝、中日新聞杯は1分57秒4の好タイムで勝ち、金鯱賞は2番手から軽く仕掛けただけでG2制覇。大原Sのラスト5Fは58.8秒、金鯱賞は58.5秒。先行してラスト5Fを高速ラップでまとめることができるようになっており、タップダンスシチーに近づいている。今回は初のG1で地力負けする可能性があるが、先行していい脚を長く使えるのは武器になる。渋った馬場では[0−1−2−0]で勝ってはいないが崩れていない。1枠2番がどちらに転ぶかは分からないが、内枠からスムーズに先行できればプラスに働く。あとは馬場が渋ったことで前残りの騎手心理が働くかどうか。ブエナビスタが先行して早めに上がってきたときにどこまで踏ん張れるかがカギ。逆に何らかの理由でブエナビスタが動けないときは勝つチャンスがある。叩き2戦目は[2−1−0−0]。今回は金鯱賞を使った上積みがある。

<パドック診断>(抜粋)

阪神10R ○7+/:ブエナビスタ ▲6+:アーネストリー △5+/:ナカヤマフェスタ

ブエナビスタ:馬体が12キロ増えて全体的に実の入りが良くなる。いつも通り落ち着き十分で気合乗りがいい。力を出せる仕上がり。馬場が乾いたのもいい。アーネストリ:ひと叩きされて馬体引き締まる・使ったぶんの上積みがそれなりにあるはず。ナカヤマフェスタ:ひと叩きされて馬体引き締まる。後肢の踏み込みに力強さがあるのが好印象。煩くないためこれなら力を出せるはず。セントライト記念でずっと外を回って勝ったため、今日の馬場は合う可能性がある。

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