ラジオNIKKEI賞
レース展望

3歳限定の中距離重賞。06年にハンデ戦に変更された。過去10年で1番人気は[2−0−1−7]で2連対のみ。ハンデ戦以降は、トウショウシロッコ4着(56キロ)、クランエンブレム6着(56キロ)、ダイバーシティ3着(53キロ)、イネオレオ6着(55キロ)で連対なく不振。2番人気は[2−1−1−6]で3連対、3番人気は[0−1−1−8]で1連対のみ。ハンデ戦以降は5−2番人気、2−14番人気、8−6番人気、5−13番人気で決着し、馬連は21倍、189倍、95倍、167倍とかなり荒れている。

連対馬20頭のうち11頭が前走1着でこのうち8頭は前走500万条件だった。ローカルの3歳限定ハンデ重賞。500万条件を勝ってきた馬でも通用する。前走G1出走馬は[1−2−1−20]で04年以降連対がなく不振。格より勢いを重視したい。連対馬20頭のうち14頭に芝1700m以上で連対があった。マイルまでしか実績のない馬は不振だが、レオマイスター、サニーサンデーのようにハイペースの芝1600mを勝っている馬は要注意。時期的に雨が降りやすく、開催3週目で荒れ馬場で行われる傾向。馬場適性を重視したい。

トゥザグローリーはデビュー3戦目の青葉賞2着でダービーの出走権を獲り、ダービーでは先行して0.5秒差の7着に粘った。3月にデビューしたときは542キロでかなり太めが残っていたが、一戦ごとに馬体が絞れてダービーでは518キロ。短期間で馬体を造り、大きくパフォーマンスを引き上げた。来年2月に定年となる池江郎調教師はここを勝てば史上4人目のJRA全10場重賞制覇となる。大型馬でそれほど器用なタイプではないだけに小回りコースに課題がありそうだが、内田博騎手がどう乗るか。勝つために強気な騎乗か。

ガルボはシンザン記念の勝ち馬。メンバーで唯一の重賞勝ち馬でトップハンデ57キロを課せられた。皐月賞は休み明けと渋った馬場が響いて13着、NHKマイルCは高速決着に対応できず15着に終わった。今回はG3でメンバーは弱くなるが、ハンデは見込まれた。レッドスパークルはすみれS1着、東スポ杯2歳S3着、京成杯3着がある実力馬。皐月賞と青葉賞は見せ場なく惨敗したが、位置取りが後ろ過ぎたことも響いたか。未勝利、すみれSのように折り合うと切れる脚を使えるタイプ。今回はテン乗りの藤岡康騎手に乗り替わる。

クォークスターは前走プリンシパルS2着。道中の位置取りが悪くなったが、勝ったルーラーシップと同じメンバー最速の33.7秒で内から伸びてきた。中山芝1800mの500万条件を好位から抜け出して勝っており、小回りをこなす下地はある。今回はウィリアムズ騎手に乗り替わる。アロマカフェは前走青葉賞で2着トゥザグローリーに0.1秒差の4着。3、4コーナーで動けず、位置取りが悪くなったことが応えた。小柄な馬で体は華奢だが、いい脚を長く使える。不良馬場で2勝。良馬場でも走るが、馬場が渋ったら要注意。

レトはアーリントンCとニュージーランドTで3着がある。NHKマイルCでは中団から押し上げて7着に入った。福島では全て芝1200mで[1−2−0−0]の実績がある。距離をこなせれば。過去10年で藤沢和厩舎は8頭が出走して[0−0−1−7]で07年の3着が最高。逆に橋口厩舎は[1−1−0−0]で連対率100%。今年は藤沢和厩舎からシャイニンアーサー、リリエンタール、橋口厩舎からナイスミーチューが出走してきた。名前を挙げなかった馬の中にも伏兵はいる。今週も馬場のマッチングがポイントになる。

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