小倉記念
レース展望

過去10年で1番人気は[2−3−0−5]で5連対。単勝3倍以内は[2−2−0−1]に対し、単勝3.1倍以上は[0−1−0−4]。単勝3倍以内で唯一連対を外した06年のメイショウカイドウは重ハンデ59.5キロだった。2番人気は[2−3−0−5]で5連対、3番人気は[1−1−2−6]で2連対。連対馬20頭のうち19頭が7番人気以内。昨年16番人気のダンスアジョイが勝ったが、7番人気以内で決着することが多い。馬連は10倍台までが6回あるが、最近4年は95倍、41倍、8倍、230倍で波乱傾向。

トップハンデは[4−1−0−5]で5連対だが、小倉の鬼メイショウカイドウの2勝が含まれる。メイショウカイドウを除くと1番人気では[0−0−0−3]で連対なく不振。ハンデ戦で軽ハンデ馬の激走が多いが、10年のうち9年で56キロ以上を背負った馬が連対している。56キロ以上を背負った重賞実績馬から軸を選んで人気薄軽量馬に流す馬券作戦が有効。連対馬20頭のうち16頭に小倉芝コースで連対経験があった。小倉はコーナーのきつい特殊コース。小倉芝中距離で強い競馬をして好走したことのある馬に注目したい。

スマートギアは重賞は未勝利だが、京都大賞典2着、金鯱賞3着がある実力馬。G3なら[0−2−0−1]で鳴尾記念と京都金杯で2着がある。芝2000mは[0−3−3−2]で小倉芝2000mは[0−2−0−0]。小倉ではホワイトピルグリムとナムラクレセントに負けたが、メンバー最速の末脚を使っている。7〜9月は[1−4−0−1]で出遅れたラジオNIKKEI賞以外は連対を確保。小回りコースをこなす下地はあるが、追い込みタイプのため展開がカギになる。鞍上は今週から復帰する武豊騎手。華麗な手綱捌きを期待。

アドマイヤオーラは復帰戦の金鯱賞5着、続く福島テレビオープンは3着。金鯱賞は長期休み明けで前残りの展開、福島テレビオープンは渋った馬場で58キロと敗因はある。長い間休んでいたため良化はスローだが、今回は叩き3戦目。安藤勝騎手がわざわざ函館から駆けつけて騎乗するところからもデキは上向いているのだろう。芝2000mは[1−0−0−3]で弥生賞勝ちがある。直線の長いコースに実績があるが、自在性があり、前走を見ても小回りもそれなりにこなしそう。小柄な馬にトップハンデ58キロは厳しいが地力は上位。

ドモナラズは七夕賞でメンバー最速の34.7秒で大外一気を決めた。馬場の内側が荒れた外差し馬場、スローでも差しが決まる展開が味方したが、福島で乗れていた柴田善騎手の騎乗がかなり大きかった。今回は3キロ増の55キロ。柴田善騎手は26年目にして小倉初参戦。アルコセニョーラは七夕賞で後方からメンバー2位の35.0秒で追い込んで2着。馬体を絞り込んで勝負を賭けていた。サマー2000シリーズの優勝を目指して関東から小倉に遠征する。ハンデは1キロ増の55キロ。今年の夏は暑い。夏に強い牝馬は要注意か。

サンライズベガは七夕賞3着同着。早めに追い上げてきたが、出遅れが響いた。ゴール前で狭くなったことも応えている。それでも休み明けで3着なら上々。芝2000mのG3では2、5、4、3着と全て掲示板を確保。叩き2戦目で再度松岡騎手。音無厩舎はドモナラズと2頭出し。バトルバニヤンは七夕賞3着同着。中団から早めに動いて絶好の手応えで直線に向いたが、最後は伸び負け。前走福島テレビオープンを勝ったことでトップハンデ57キロを背負っていた。小倉は[3−2−0−1]の巧者。鞍上に小倉が得意な和田騎手を確保。

小倉大賞典で2着があるナリタクリスタル、前走惨敗も3連勝で小倉大賞典を制したオースミスパーク、重賞で掲示板が4回あるホワイトピルグリム、新潟大賞典で2、3着があるニホンピロレガーロなどハンデ戦らしく混戦模様。ナリタクリスタルは降級して1600万条件を勝ってきたが、小倉記念は過去10年のうち8年で前走条件戦に出走した馬が3着以内に入っているというデータがある。相手なりに走るため、55キロなら通用してもおかしくない。ホワイトピルグリムは小倉芝2戦2勝。福永騎手が馬の持ち味を引き出せるかがカギ。

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