富士S
レース展望

過去10年で1番人気は[2−0−2−6]で2連対のみ。最近5年連対がなく不振が続いている。関東馬は[0−0−0−4]で連対なし。昨年は藤沢和厩舎のレッドスパーダが15着に終わった。2番人気は[1−3−1−5]で4連対、3番人気は[2−0−0−8]で2連対。最近5年は人気薄が必ず連対し、馬連は93倍、186倍、44倍、52倍、255倍と荒れている。1番人気の単勝が3倍を超えると人気薄が連対して荒れる傾向がある。混戦メンバーで人気が割れたら、穴狙いに徹したい。

6番人気以下で連対した8頭のうち6頭はマイル重賞で連対、1頭にはマイル重賞で3着があった。穴をあけるのはマイル重賞実績馬。富士Sと同じコースの東京新聞杯で連対した馬の激走に注意。連対馬20頭のうち16頭が前走重賞に出走し9頭が3着以内。前走重賞で好走した馬を重視したい。前走重賞以外の4頭のうち3頭はポートアイランドSで2、4、1着。ポートアイランドSで好走した関西馬に要注目。3歳馬は[1−0−4−32]で連対は07年のマイネルシーガルのみ。今年は2頭が出走予定。

ダノンヨーヨーは1000万、1000万、ポートアイランドS(OP)を3連勝。前走は格上挑戦でオープンにぶつけたが、後方から2位を0.8秒上回るメンバー最速の33.5秒で上がって2馬身半差で圧勝。雨で稍重の馬場だったが、一頭だけ次元が違う末脚で差し切った。母フローラルグリーンはナリタトップロードの半妹。ここにきて馬体の充実ぶりが目立つようになった。芝1600mは[5−2−1−1]で現在3連勝中。好メンバーが揃ったここを通過できれば、マイルCSに向けて一歩前進。

リルダヴァルはNHKマイルC3着馬。ダービーは12着に終わったが、NHKマイルCを高速タイムで激走した反動があったか。距離も長かったのだろう。前走の大原Sは不良馬場が懸念されたが、好位からメンバー最速タイの36.4秒で抜け出して3馬身差半差で圧勝。レースのラスト3Fは12.5−12.3−11.9秒で尻上がり。強い勝ち方だった。2歳時に骨折した馬だが、レースを経験するたびに良くなっている。富士Sで3歳馬は不振だが、データを破れるか。テン乗りの北村宏騎手が騎乗する。

スピリタスは1番人気に支持された関屋記念で中団から32.7秒で上ったが、0.2秒差の6着に終わった。スローの上がり勝負で切れ負けした形。向こう正面で頭を上げて折り合いを欠き、直線では内にもたれていた。2走前の湘南Sでは中団からメンバー最速の33.1秒で上がって1分31秒7の好タイムで勝っている。重賞級のパフォーマンスを見せているが、差して届かず2、3着に終わることが多い。柴田善騎手は七夕賞(3週連続重賞制覇)まで絶好調だったが、8月以降の重賞は[0−0−0−9]。

安田記念の勝ち馬ショウワモダン、同3着馬スマイルジャック、ニュージーランドTの勝ち馬サンカルロ、京成杯AH2着馬キョウエイストーム、関屋記念2着馬セイクリッドバレー、京都金杯の勝ち馬ライブコンサート、昨年のマイルCS2着馬マイネルファルケなど、マイル重賞で実績のある馬が揃った。ショウワモダンは毎日王冠で見せ場なく9着に終わったが、今回も59キロを背負う。叩き2戦目でデキが上向けば。ブレイクランアウトは長期休み明け。適距離に戻ってどこまでやれるか。鞍上は内田博騎手。

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