エリザベス女王杯
レース展望

3歳馬と古馬が争う女王決定戦。過去10年の1番人気は[2−3−1−4]で5連対。単勝1倍台[2−1−1−0]、2倍台[0−1−0−2]、3倍台[0−1−0−2]。3歳馬[2−1−1−4]、4、5歳馬[0−2−0−0]。昨年のブエナビスタは大逃げに嵌って3着に終わったが、単勝1倍台なら信頼度高い。今年は3冠牝馬アパパネが1番人気になりそう。単勝は桜花賞が2.8倍、オークスが3.8倍、秋華賞が2.3倍だった。2番人気は[3−3−2−2]で6連対、3番人気は[1−1−0−8]で2連対。連対馬20頭のうち17頭が5番人気以内。大荒れになった昨年を除き、1、2番人気のどちらかが連対している。

馬連は昨年人気薄同士で万馬券になったが、人気馬が堅実なため、50倍以下の中穴までに収まることが多い。連対馬20頭のうち16頭に牝馬限定G1で連対があり、残る4頭のうち3頭にはG2またはG3勝ちがあった。例外は昨年の勝ち馬クィーンスプマンテ。重賞実績のない馬は通用しにくい。前走秋華賞は3着以内[4−2−1−11]、4着以下[1−0−0−27]。前走府中牝馬Sは3着以内[0−5−4−16]、4着以下[0−0−2−36]。秋華賞と府中牝馬Sは3着以内が目安。今年これを満たす馬は、アパパネ、アニメイトバイオ、セラフィックロンプの3頭のみ。前走古馬混合G1、2に出走した馬は高確率。今年も要注意。

アパパネは全て1番人気で牝馬3冠を制した。前走の秋華賞は中団後ろから外を回ってメンバー2位の34.1秒で差し切った。前半5F58.5秒で外を回って自分から動いて力で捻じ伏せる強い勝ち方。これまでは直線の長いコースだったが、直線の短い内回りでも全く問題なかった。パドックでは馬体が引き締まり、本番仕様の仕上げ。全く力みがなく落ち着いて周回していたようにここにきて心身ともに成長している。オークス馬で距離2200mは守備範囲。今回は最大目標の秋華賞を勝った後のレース。目に見えて状態が落ちているということはないようだが、その点がどう出るか。3冠牝馬スティルインラヴはエリザベス女王杯で2着を確保した。

メイショウベルーガは日経新春杯を3馬身差で圧勝し、京都大賞典では昨年のジャパンC2着馬オウケンブルースリを完封してレースを制した。3歳時から相馬眼的に評価してきた馬。条件戦で負け続けたときは、この馬がG1を狙える訳がないと反発を受けたが、ようやく本格化した。相馬眼的に評価できる馬で丈夫な馬は必ず走ってくる。前走は10キロ増で馬体に余裕があった点は見逃せない。京都外回り巧者でここが最大目標。今回は本番の仕上げを施してくる。前走中団から差し切ったように終い一辺倒でなくなってきている。エリザベス女王杯で池添騎手はスイープトウショウに騎乗し1、2、3着。エリザベス女王杯の勝ち方を知っている。

スノーフェアリーは今年の英&愛オークス馬。愛オークスは8馬身差の圧勝だった。英&愛オークス制覇は昨年のサリスカに次き13頭目。英ヨークシャーオークスは2着、英セントレジャーは4着に終わったが、芝2000〜2400mでは[3−1−0−0]で連対率100%。来日時は459キロだったが、調教後は466キロ。白井から京都に輸送したが、馬体を戻している。今回は日本の馬場に対応できるかどうかと日本の有力馬とアーヴェイとの力関係がポイント。ダンロップ厩舎はウィジャボードでジャパンC5、3着、コートマスターピースでマイルCS7着、阪神カップ9着がある。スノーフェアリーはジャパンCにも登録している。

アーヴェイは前走のフラワーボウル招待S(芝2000m、不良馬場)でG1初制覇。日本から参戦したレッドディザイアは本番前のレースで叩き台だったが3着に終わっている。芝1800〜2000mは[2−2−1−0]で複勝率100%。実績からは中距離に適性があるが、直線が平坦な京都なら距離はこなすか。スプリンターズSではセントウルS2着のグリーンバーディーが1番人気に支持されたが、10番人気のウルトラファンタジーが制した。ジャパンCでもそうだが、外国馬は前評判とは違って人気がない馬が激走することが多い。アトフィールド調教師は1986年ジャパンCのキャロティーン9着以来24年ぶりの日本参戦となる。

秋華賞2着のアニメイトバイオ、京都大賞典3着のプロヴィナージュ、ヴィクトリアM2着のヒカルアマランサス、オークス1着同着のサンテミリオン、一昨年の勝ち馬リトルアマポーラなどが伏兵。アニメイトバイオはテイエムオペラオーのように背中のラインが水平でブレない走りをする馬。こういう馬は心肺機能が高い馬が多い。今回は後藤騎手がアパパネを負かす騎乗をするのではないか。後藤騎手はどこまで攻められるか。プロヴィナージュは京都大賞典でメイショウベルーガに0.6秒差をつけられたが、菊花賞では神戸新聞杯0.5秒差3着のビッグウィークがローズキングダムを逆転している。大逃げする馬がいて先行なだれ込みが理想か。

ヒカルアマランサスは京都外回り2戦2勝。マーメイドSとクイーンSは不甲斐なかったが、得意コースで変わり身を見せるか。ただし2000mを超える距離は今回が初めて。鞍上はルメール騎手。サンテミリオンは秋華賞で出遅れて全くレースに参加できずシンガリ負け。オークスでアパパネと1着を分け合った馬で能力はあるが、前走は不可解なレースぶりだった。今回は叩き2戦目、京都2戦目、デムーロ騎手と条件は好転する。本来の力を出せれば。リトルアマポーラは今年[0−0−0−6]で馬券圏内なし。昨年のエリザベス女王杯はスローの上がり勝負で切れ負け。一昨年勝ったときのように平均ペースが理想か。寒い時期しか走らない馬。

★重賞レース展望には基本事項を掲載しています。狙い馬の相馬眼的評価、本質&死角などの詳細は「有力馬診断」、馬場傾向、穴馬などを含めた最終決断は「相馬眼予想」でお届けしています。なお携帯版HPはPCからもご覧いただけます。

★先週の予想結果

競馬アナリストGM
みやこS ◎トランセンド1着 馬単950円 3連単15,410円、AR共和国杯 ◎トーセンジョーダン1着 馬単1,580円的中!厳選予想3戦2勝

万馬券娘MR
みやこS 馬連470円 3連単15,410円、AR共和国杯 馬連950円的中!厳選予想2戦2勝!ファンタジーS 穴馬◎マルモセーラ優勝!

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